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■■■■■ -ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク-
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■■     のりこえねっと通信0200号 2019年1月22日発行
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 賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま。
 寒い日が続いています。インフルエンザが流行っているとの情報も。
十分お気を付けください。

 さて、本日22日(火)20時からはNO HATE TV 第55回「医者とヘイト」
沖縄での住民投票に関しハンストで抗議していた元山仁士郎さんに対して、なんと医者がひどいヘイトスピーチを!ほか弁護士に対する懲戒請求問題で渦中の「余命爺」に関してなど。
 是非ご覧ください!

<今号の目次>
1.1月22日のりこえねっとTV「NO HATE TV」のお知らせ
2.反レイシズム情報
3.ヘイト街宣・デモ警報
4.新聞・雑誌記事・Webより
5.1月9日放送のりこえねっとTVダイジェスト
6.編集後記

1.本日20時より のりこえねっとTV

NO HATE TV 第55回「医者とヘイト」

https://youtu.be/43Vv4lq7vRY

 済生会川口病院の麻酔医が恐怖のヘイトスピーチ!? 高須克弥は言わずもがな、医療への信頼を損なわせるヘイト医者がここ数年で急増している。ほかに、余命爺の動向、MAGA高校生など。

<出演者>
◆安田浩一(やすだ・こういち) ジャーナリスト。
◆野間易通(のま・やすみち) C.R.A.C.

【のりこえねっと】
公式サイト: http://www.norikoenet.org
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【NO HATE TV】
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2.反レイシズム情報

★集会・デモ・セミナー・上映会などのお知らせを掲載します。
HPのトップページにある『お問い合わせ』から 日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを300文字以内でお知らせ下さい。
https://norikoenet.jp/about_us/contact_us/

1)≪要予約≫コリアン・マイノリティ研究会第181回月例研究会

 「10・30韓国大法院「元徴用工」判決と日本の植民地主義克服への道のり-残された時間のない強制労働被害者の権利回復をどう実現していくか-」

お話:中田光信さん(日本製鉄元徴用工裁判を支える会・関西事務局)

【参考】
・[インタビュー]徴用被害者遺影を持った日本人ら「早く賠償すべき」『ハンギョレ』2018年11月1日
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/31996.html
・中田光信「元徴用工裁判、日韓「解釈の違い」をどう埋めるべきか」
https://ironna.jp/article/11274

日時:1月26日(土)17:30~19:30
場所:猪飼野セッパラム文庫(大阪市天王寺区細工谷2-14-8)090-9882-1663(こうのすけ)
参加費:800円・会員600円・学生以下無料 【要予約】
主催:コリアン・マイノリティ研究会 https://sepparam-bunko.jimdo.com

2)『反』差別連続企画 第2回 LGBTに対する差別的言説を考える

~杉田水脈氏の『新潮45』寄稿をきっかけに~
基調講演:岡野八代氏(同志社大学教授)
パネルディスカッション:岡野八代/南和行/金星姫/(司会)大畑泰次郎
日時:1月30日(水)17:30開場 18:00~20:00
会場:大阪弁護士会館 12階1203会議室 (大阪市北区西天満1-12-5)
申し込み方法:下のURLよりお申込みいただくか、チラシを印刷してFAXにてお申込みください
http://www.osakaben.or.jp/event/2019/2019_0130.pdf

3)Ricks「ヘイトスピーチを考える」連続講演会 第2回

差別の二重基準 罷り通る『官製ヘイトスピーチ』
中村一成さんのお話を伺います。

日時:2月2日(土) 14:00~(13:30開場)
場所:立命館大学大阪いばらきキャンパスB棟3階 B374教室(コロキウム)
講演:中村一成(ジャーナリスト) 金尚均(龍谷大学法科大学院教授)
主催:立命館大学コリア研究センター(Ricks) 安保法制に反対する関西圏大学有志の会(反安関西) 立命館大学「不戦の集い」実行委員会

4)「統一地方選をまえに- 2.11ヘイトスピーチを許さない集会」

 反差別相模原ネットワークは、日本第一党が3区で3人立候補を予定している相模原市で反ヘイトの運動を進める団体です。
 「ヘイトスピーチとどう向き会うか」師岡康子さんのお話を伺います。

日時:2月11日(月)18:30~21:00
場所:ユニコムプラザさがみはら・セミナールーム2(bono相模大野サウスモール3F)
小田急線相模大野駅中央改札口から北口デッキ徒歩3分
講師:師岡康子さん(弁護士)
参加費:500円
主催:反差別相模原ネットワーク
問合せ:TEL090-1458-6761(田中)
※同時刻同じ会場で瀬戸弘幸・日本第一党の講演会が予定されています。
嫌がらせと思われますので十分ご注意ください。

3. ヘイト街宣・デモ 警報 

★★ カウンター行動(抗議行動)される際は十分お気をつけ下さい。★★
★★ 経験が少ない方は、複数での参加をお勧めします。 ★★

1)「朝鮮総連解体」反グロ月例新宿街宣

日時:1月31日(木)19:00~20:00
場所:新宿駅東口 アルタ向かい
主催:反グローバリズム国際保守連合
現場責任者:遠藤修一(Twitter:@endoshuichi)

※何と今度の新宿区議会議員選挙への立候補を企んでいるようです。

2)桜井誠デモ

日時:2月3日(日)14:00集合 14:30出発
場所:不明

3)瀬戸・日本第一党講演会

日時:2月11日(月)18:30~
場所:ユニコムプラザさがみはら

※同時刻で同じ会場で行われる反差別相模原市民ネットワークの学習会への嫌がらせと思われます。

  • 最近の傾向として、レイシスト・ヘイトスピーチへの抗議を恐れて無告知での街宣が目立っています。このような無告知街宣(1月13日には新宿でヘイトデモも無告知で実施)に対しては、無理をせずに、動画や画像で記録し、ツイートなどで警戒の告知をして頂けると助かります。
(@odd_hatch さんのツイートより)
#ヘイト行動情報
もし街中で見かけたら、このタグをつけてツイートしてください。
以下の情報があるとわかりやすいです。
・場所(駅・交差点名、目印の建物など)
・人数がわかる全景写真
・団体がわかる幟や断幕の写真
・弁士の顔写真

4.新聞・雑誌記事・Webより

1)母はフィリピン人、ルーツ恨んだ男性 民族名選び分断社会に異議

京都新聞 1月11日

「日本から出て行け」。2010年3月、ユニオンの事務所がある東九条にヘイトスピーチが響いた。
https://this.kiji.is/456367959000204385

2)部品落下「自演だろ」 恣意的編集で悪意凝縮 連載「沖縄フェイクを追う ネットに潜む闇」〈8〉~まとめサイト①

琉球新報 1月12日

インターネット上のあるサイトを開くと、刃物のように鋭利な言葉ばかりが並んでいた。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-859835.html

3)「笑い」ヘイト助長 人傷つける意識薄める 連載「沖縄フェイクを追う ネットに潜む闇」〈9〉~まとめサイト②

琉球新報 1月12日

緑ヶ丘保育園に米軍ヘリの部品が落下した事故後、「まとめサイト」からは園の中傷記事が次々と拡散された。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-860313.html

4)安倍政権の反韓煽動が酷い! 安倍チルドレン議員は「何をされるかわからない」「韓国へ渡航禁止」とヘイト主張

LITERA 1月12日

韓国の文在寅大統領が10日に行なった年頭の記者会見を受け、日本政府と右派政治家、そしてネトウヨたちが猛烈な勢いでバッシングを展開している。
https://lite-ra.com/2019/01/post-4485.html

5)責任問われる差別記事 裁かれた「保守速報」 連載「沖縄フェイクを追う ネットに潜む闇」〈10〉~まとめサイト③

琉球新報 1月13日

インターネット上の匿名掲示板に投稿される複数の短文を運営者が恣意(しい)的に集めて、記事をつくる「まとめサイト」と裁判で争ったのは、フリーライターで在日朝鮮人女性の李信恵(りしね)さん(47)だ。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-860621.html

6)2紙は外患誘致罪 ブログ主宰者が告発状 連載「沖縄フェイクを追う ネットに潜む闇」〈13〉~ヘイトの増幅①

琉球新報 1月16日

余命三年時事日記という一つのブログは、読者を引き付け、ヘイト(憎悪)感情を増幅させていた。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-861710.html

7)社説[偽ニュース対策]メディア教育の充実を

沖縄タイムス 1月16日

ネット事情に詳しい専門家は「フェイク」と「ヘイト」の悪循環が加速している、と指摘する。そのターゲットになっているのが沖縄である。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/372633

8)弁護士に懲戒請求 ブログ呼び掛け961通 連載「沖縄フェイクを追う ネットに潜む闇」〈14〉~ヘイトの増幅②

琉球新報 1月17日

「余命三年時事日記」が発端となった弁護士への懲戒請求は、17年から全国各地の弁護士会や在日コリアンの弁護士に対して大量に出された。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-862184.html

9)〈時代の正体〉ヘイト対策一層推進を19日街宣に市民団体、申し入れ

神奈川新聞 1月18日

差別の根絶に取り組む市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」は17日、川崎市にヘイトスピーチ対策の一層の推進を申し入れた。
http://www.kanaloco.jp/article/383193

10)在日コリアンに「嫌韓」中傷した日本男性に罰金刑…初めての処罰事例

中央日報 1月18日

自身のインターネットブログに在日コリアンの高校生の実名を公開して「嫌韓」中傷をした60代日本男性が侮辱罪で罰金刑を受けた。
https://japanese.joins.com/article/269/249269.html

11)ブログ読者「洗脳された」発信拠点 気配なく連載「沖縄フェイクを追う ネットに潜む闇」〈15〉~ヘイトの増幅③

琉球新報 1月18日

ブログの主宰者は、この部屋からヘイト(憎悪)表現を含む記事を発信していたとみられる。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-862709.html

12)〈時代の正体〉「政治装った差別」 日本第一党のヘイト街宣に市民ら抗議の声

神奈川新聞 1月20日

差別的言動で人権侵害を繰り返す極右政治団体・日本第一党のヘイト街宣が19日、JR川崎駅東口で行われ、多くの市民が抗議の声を上げた。
http://www.kanaloco.jp/article/383636

13)攻撃対象 次第に拡大 懲戒請求、大半は50代超 連載「沖縄フェイクを追う ネットに潜む闇」〈16〉~ヘイトの増幅④

琉球新報 1月20日

一つのブログで在日朝鮮人へのヘイト(憎悪)感情が増幅され、徐々に攻撃対象を広げていった構図が浮かび上がった。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-863649.html

14)「国策」が生む差別 問題とどう向き合うか 連載「沖縄フェイクを追う ネットに潜む闇」〈17〉~ヘイトの増幅⑤

琉球新報 1月21日

「会員弁護士のバックグラウンドだけで懲戒を請求した。個人への攻撃だ。強く非難しなければならない」
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-863959.html

5.1月9日放送 のりこえねっとTVダイジェスト

NO HATE TV 第54回「あけましておめヘイト! 憎悪国家日本の新春ヘイト初め」

https://youtu.be/roTjDvfwZwY

「あけましておめヘイトございます」とのお二人の挨拶から始まります。

ホワイトハウス署名

 ホワイトハウスへの辺野古埋立て中止請願の署名について、上位4位まではサイトに常時掲載されるのだが、そこまであと1万筆弱まで迫っています。今21万数千。ホワイトハウスは何らかの回答をよこさなければならないルールになっているらしいが、現在1位も放置されているらしく、それでもそこに掲載されていることに意味があると思う、と野間さんが語ります。ぐっと数が増えたのにはブライアン・メイが呼びかけてくれたことも。いろんなツイートがある中、「ブライアン・メイは反日だったのか。もうレット・イット・ビーは聴かない」と(笑)。京都の北山武志が。年末のベストテンに入る?と野間さん。

#犯人は百田尚樹

 「はっきり言います! 韓国という国はクズ中のクズです! もちろん国民も!」とレーザー照射の問題を受けてツイート。ツイッター社に通報しまくっても消えない。運用がおかしい、と野間さんが言います。政権が一丸となって百田をサポートしているからでは。
 年末の28日にはアベ首相が百田尚樹の「日本国紀」を紹介している、とあきれます。吉村大阪市長も「年末はこれを読みます」と。維新と安倍周りとのトモダチ関係?友達優遇のなれあい政治に乗っ取られてる。ふつうだったら回収対象の本。日本の2大ヘイト野郎が大プッシュするという背景があってこそツイッターで何言っても大丈夫だけでなく、マスメディアでもなにも批判もされない。ダメなんじゃない?と野間さんが言います。
 どんな本出してもいいけど、影響力のある著名人がこういうツイートすることが許される現状が腹立たしい、と安田さんが言います。
 紀伊國屋書店新宿本店がサイン本の販売を。紀伊国屋は2014年くらいからずっとヘイト本をプッシュしていた。売れるからということもあるでしょうが意図的なヘイト本プッシュ。政権寄りの本。社長は何回も安倍と飯食ってるアベ友の一人です、と野間さん。
  政権本も買ってる。これはパブライン(PubLine)の問題。そのデータを、版元は重版かけるかどれくらい売れたかの基準にしている。業界では常識。紀伊国屋も自分の立ち位置を分っているから強気、と安田さん。
 癒着ですね。そういう形での情報操作の一つの形ですね、と野間さん。

よしりんのアイヌヘイト

 SPAで「アイヌ民族はいない」発言。小林よしのりが依拠している河野本道さんの論は異端だと言われているが、古谷経衡さんの論への答えとして書かれている。「アイヌ民族」と「アイヌ系日本人」は違うとずっと言っている。民族は血で決まると。大間違いでアウト、と野間さんが言います。

#犯人は平沢勝栄

 「LGBTばっかりになったら国は潰れちゃうんですよ」と平沢勝栄が発言。「批判したら大変なことになるから」との発言も。考えたらわかるだろうに日本社会に染み付いちゃったヘイト気質。べらんめえ調で言ったら許される。慎重に言葉を選ぶというのがなくなってしまっている、と野間さん。
 平沢さん自身LGBTわかってない、興味もないだろうし、と安田さん。2016年フジテレビの報道番組で「在日特権」はありません、差別はいかん、と言っていたが。
でもこれは酷い言い方と野間さん。あんたみたいな政治家がいたら日本つぶれる。「おまゆう」ですと言います。

コミケのヘイト張り紙

 「韓国人中国人お断り」の小さい張り紙があったらしい。運営の反省会で「準備会としては踏み込めない」とのことだが、運営側は、絶対に許されないくらいの宣言はしなさい。この回答はめちゃ見慣れている。にこナマ、2ちゃんねる、ネット文化のスタンダード。国際部あるくらいのコミケ。きっちり言っておかないとまずいのでは、と野間さんが言います。
 事実関係をはっきりすべきで、運営はあらゆる差別は許さない、客の排斥を狙うような動きは断固として認めないという声明を出すべき、と安田さんも言います。

 毅然と、特に表現にかかわる人はして行ってほしい、と野間さんも言います。
 法律はない、というが2016年にできたヘイトスピーチ解消法が当然ある、と安田さん。
 さらに野間さんが、それだけじゃなくて東京都の反ヘイト条例が成立してるし法律にも条令にも違反しているし、それをその場で突っ込むひとがいない。運営の人はわかっていない。法律に違反していないとはもう言えない状況だということに自分をアップデートしてほしい。明確に、法務省があげた運用例、ガイドラインのど真ん中に該当してると言います。

山梨大学嫌韓学長

 島田眞路学長が1月4日の年頭あいさつで「~レーダー、徴用工、慰安婦など異様な反日対策をとっています。(略)」と話し、今もHPにそのまま出ています。
 ここまで知識人がプロパガンダに弱いのかと暗澹たる思い。日本終わった感です。この人はバカじゃないんです。医学部の教授でエライお医者さんで病院長、学長ですと野間さん。取材によると、毎年トピックをみんなが考えてそれを盛り込んで学長がしゃべるというスタイルとのこと。いい加減アレしてください、と野間さんが言います。

ニチイ学館 サニーメイドサービス

 ニチイは昔は教育関連。介護事業中心になり家事代行サービス、メイドサービスに。福祉分野においてはニチイは最大手。取材しました、と安田さん。

 フィリピン人スタッフのメリットとして「外国人スタッフなので『会話の内容を聞かれてしまう』『手紙や書類を見られてしまう』といった心配はございません。日本人スタッフだとどうしても気にしてしまう『気遣い』も不要です。(略)」というWEBの文面。

 もうつらいよね、と野間さん。書いた人も全然悪気がなくそうなってしまうというところが病理というか…。
 ダメですよ、労働者に対する軽視で外国人に対する蔑視。ニチイ学館にはスキル・会話能力を持った人がいっぱい働いている。認識が欠けている、自社のスタッフを貶めているそのたたずまいが問題。と安田さんは憤ります。
 入管法改正にともなってもっと増えていくだろうときにもっとちゃんと意識してほしいと野間さん。
 謝罪が出ましたが、「ご不快」なのはこの謝罪文。不快が問題なのではなく、やってはいけないことをやってしまった。「広告表現の改善」とあるが、表現の問題ではなくて、会社のスタンス、たたずまい、認識の問題。そもそも外国人に対するあなた方の差別が問われているということをわかってほしい、と安田さんが言います。

韓国の外国人労働者受け入れ事情

 外国人労働者取材をしてきました、と安田さんが語ります。
 日系ブラジル人女性が、今ある問題を放置したままで日本政府は何をしたいのか、と。
 同じ企業に20年勤めていても正社員になれず、待遇改善を訴えても「ここはあなたの国ではないんだから」と。面接時のセクハラを訴えただけで採用されない。受け入れるのなら土壌整備をすべき。安価で使い勝手の良い労働力が増えるだけの話で許せない。

 韓国ソウルではグローバルセンターというところで外国人の生活相談をしている。「ソウル生活ガイド」が13か国語で印刷されて置いてある。傘下のビレッジセンター含めてソウル市内だけで11か所ある。
 労働者に対しては労働相談センターがソウル市内に8か所、家族問題専門の多文化家族支援センターがやはり市内に24か所ある。こどもの教育、離婚、運転免許、趣味、韓国語教室、母語を忘れないためなど、さまざまな相談に乗ってくれる。
 多文化家族支援センターだけでも国内で218か所。困ったらすぐに駆けつける場所があって周知されている。枠組み、受け皿、土壌があるここまでやって初めて、外国人労働者の受け入れ拡大が議論できるのでは。
 韓国でも1996年ころまで低賃金、重労働、パワハラ、セクハラが横行。1995年ネパール人明洞聖堂たてこもり事件によって議論が起き、研修生制度を廃止しその後雇用契約制度ができた。これも完全ではないが、変えるものは変えるという柔軟性を韓国社会が持っている。

 日本は環境整備が整う前に外国人受け入れ拡大だけが先行する。お隣の国を見習うべき、と語ります。
 日本においては行政相談になってしまいます。韓国は国民の声が反映されるような回路がある。決断が速い。きちんと環境整備、器づくりを政治の場、行政の場でやっていかなくちゃいけない。

 どうしていけばいいのか、という野間さんの問いに、
 国会とか。移住連もやってるけど足りないと思う。すでに外国時労働者250万人いるのになんら対策が取られていないことが問題と安田さんが答えます。

 社会の仕組みをちゃんとしていかないといけない、という動機に欠ける気がしますと野間さん。

 韓国はセンターに行けば少なくともアドバイスはしてくれる。アクセスできる土壌があるという違いはこれから際立ってくるのでは、取り残されるまえに日本政府はきちんと対応するべきです、と安田さんが語ります。

 野間さんの1月13日大阪での、げいまきまきさん主催ライブでのトークショーの告知で終わります。
(まとめ・文責:のりこえねっと事務局)

6.編集後記

 先日、川崎駅で日本第一党の街宣がありました。参加してみて、道行く人には日本第一党の声すらほとんど届いてなかったことが判りました。駅東口の階段上、ガラスに囲われた(警察の非常線にも)あの「檻」はなかなか良くできていると思った次第。これも我々の税金が使われているのです。警察に守られながらの第一党らの「集団下校」のものものしさには市民も訝しがっておりましたが。
 のりこえねっと通信も今回で200号を数えます。毎回長いメルマガをお読みいただき感謝申し上げます。
 減ることのないヘイトスピーチ。ウンザリしつつも、たくさんの仲間の存在に励まされながら少しずつでも前に向かって進んで参りましょう。(お)
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