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■■■■■ -ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク-
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■■■ のりこえねっと通信0217号2019年10月8日発行
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■ ◆転送歓迎◆
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★配信専用アドレス[ mailmag@norikoenet.jp ]よりお送りしております。

 賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま。
 ようやく朝晩涼しさを感じられるようになってまいりました。いかがお過ごしですか。
 週末にはまたまた巨大な台風が近づきつつあるようです。台風15号の被害がまだ十分に解消されていない地域もあると聞きます。どうぞ台風には万全の準備をなさってください。

 さて、本日8日午後8時からは、NO HATE TV 第72回の放送です。
「関電賄賂問題 - 新『同和はこわい考』」
 関西電力の幹部が福井県高浜町の元助役の実力者「M」氏から多額の金品を受け取っていた。この収賄事件が「同和利権」問題に?さらに「在日特権」デマにいたる流れを考察します。
 是非ごらんください。

<今号の目次>
  1. 10月8日のりこえねっとTV「NO HATE TV」のお知らせ
  2. 反レイシズム情報
  3. ヘイト街宣・デモ警報
  4. 新聞・雑誌記事・Webより
  5. 9月25日放送のりこえねっとTVダイジェスト
  6. 編集後記

1.のりこえねっとTV NO HATE TV第72回

NO HATE TV 第72 回関電賄賂問題 - 新「同和はこわい考」

https://youtu.be/Zd3lLqm3K1c

 関電幹部が地元自治体の元助役から金品を受け取っていた問題が、なぜか「同和の闇」にスライド!?
 マイノリティは特権を貪っているとする現在の差別正当化の典型的パターンを使って差別を再生産し、問題を隠蔽する卑劣極まりない動き。なんでこんなことになるのか、「同和利権」批判から「在日特権」デマにいたる流れを整理しながら考察します。ほかにヘイト漫才、表現の不自由展など。

<出演者>
◆安田浩一(やすだ・こういち) ジャーナリスト。
◆野間易通(のま・やすみち) C.R.A.C.

【のりこえねっと】
公式サイト: http://www.norikoenet.org
Twitter:https://twitter.com/norikoenet
Facebook:https://www.facebook.com/norikoenet

【NO HATE TV】
Twitter:https://twitter.com/nohatetv
Facebook:https://www.facebook.com/nohatetv

2.反レイシズム情報

★集会・デモ・セミナー・上映会などのお知らせを掲載します。
HPのトップページにある『お問い合わせ』から 日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを300文字以内でお知らせ下さい。
https://norikoenet.jp/about_us/contact_us/

1)「関西生コンを支援する会」院内集会

「『関西生コン事件』、もうひとつの問題点を考える」

 「関西生コン事件」で逮捕された組合員はのべ79人。すでに多くが保釈され、現在勾留中は武委員長、湯川副委員長ら5人ですが、保釈されたからといって自由の身になった訳ではありません。事実上の組合活動禁止条項が裁判所の許可条件とされていて、逮捕された者同士が会うことも話すことも、メールも電話も禁じられ、組合事務所への出入りまで禁止となっている組合役員も多いからです。

 この問題を明らかにするための院内集会です。多くの方のご参加をお待ちします。

日時:10月10日(木)11:30~13:00 11:00から通行証を配布します
会場:参議院議員会館B103 
発言:佐高信・宮里邦雄・内田雅敏・海渡雄一・藤本泰成ほか
主催:「関西生コンを支援する会」平和フォーラム気付 03-5289-8222

2)連続学習会「改めて問う 朝鮮高校無償化除外と日本社会」

第3回 歪められた文部科学行政-加計学園問題と朝鮮高校無償化除外

 高校無償化法・就学支援金制度から朝鮮学校の生徒たちだけが除外され続けています。最高裁決定についての弁護団からの緊急報告も予定しています。
3回目となる今回は、「加計学園問題」を取り上げます。是非御参加下さい。

講師:西山公隆さん (朝日新聞記者・元加計学園問題取材班)
日時:10月10日(木)18:00開場 18:30~
会場:赤羽会館小ホール (東京都北区赤羽南1丁目13-1) JR赤羽駅東口 徒歩5分
資料代:500円
主催:東京朝鮮中高級学校「高校無償化」裁判弁護団
後援:東京朝鮮高校生の裁判を支援する会
問い合わせ: 東京朝鮮中高級学校「高校無償化」裁判弁護団 銀座三原橋法律事務所気付(担当:李春熙)
東京都中央区銀座6-14-20香蘭社ビル4F
電話:03-5148-2337 FAX:03-5148-2338 E-mail:ri@ginzamiharalaw.com

3)講演-日本に生まれ、朝鮮を想う 子育て、編集の現場から


日時:10月12日(土)14:00~16:30
場所:調布市文化会館 たづくり 9階研修室(京王線調布駅)
    〒182-0026 東京都調布市小島町2丁目33-1
    京王線「調布駅」広場口から徒歩4分
    地図→ https://tinyurl.com/yyjkzjz6
講師:張慧純さん(月刊『イオ』)
参加費:500円
問合せ:080-5412-9386(坂内)
参照:http://www.kinyobi.co.jp/event/20191004_002896.php

4)関西地区生コン支部への弾圧を許さない 10・14東京集会


 生コン産業で働く労働者の労働組合、関西地区生コン支部に未曽有の弾圧が襲い掛かっています。ビラまきなど当たり前の労働組合活動が犯罪とされた今回の弾圧は、労働組合の存在する余地を奪う重大な攻撃です。
 地域を越え、職種・産別を越えて「関西生コン支部を守れ」の声が広がり始めています。
 多くの皆さんの参加を呼びかけます。

講演:木下武男さん(労働社会学者/元昭和女子大学教授)
「関西生コン支部の運動と弾圧の背景」
訴え:関西地区生コン支部 武内更一弁護士(憲法と人権の日弁連をめざす会代表)
日時:10月14日(月・祝日)12:00開場13:00~
場所:曳舟文化センター2階レクリエーションホール(墨田区京島1-38-11 京成電鉄 押上線・京成曳舟駅」徒歩1分)
資料代:500円
主催:10・14集会実行委員会
連絡先:杉並区天沼2-3-7 さかいビル2A 東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会気付
TEL:03-3220-87473 FAX:03-5930-6136

5)西東京公民館市民企画事業 講演会「隣国(韓国・北朝鮮)と仲良くなれますか」


案内→ http://kakushinkon.org/schedule

日時:10月20日(日)13:30~16:30
場所:田無公民館 視聴覚室 〒188-0012 東京都西東京市南町5丁目6-11
    アクセス→ https://loco.yahoo.co.jp/place/g-BXxP6DZvtSI/map/
講師:徐京植(ソ・キョンシク)さん(東京経済大学現代法学部教授)
主催:東京・西東京革新懇
連絡先:042-463-1775

6)西暦併用を求める会講演会 澤藤統一郎さん、田中宏さん


チラシ参照
https://drive.google.com/open?id=1dxbPb9FOWC8fYssROdSJP1u8t53hgCaf
 「西暦併用を求める会」は、元号の使用強制に反対し、元号のみを年表示としている立法・司法・行政の国家機関、地方自治体のあり方を変えさせたいと思って運動に立ち上がった市民の会です。
 参加を呼びかけます。

日時:10月22日(火) 18:30~21:00(18:00開場)
内容:
 ・第一講演 18:30~19:20
「安倍商店大売り出しの『新元号』は欠陥商品である。」
講師:澤藤統一郎さん(弁護士)

・第二講演 19:30~20:20
「2600-660=1940年から考える」
 講師:田中宏さん((一橋大学名誉教授)

場所:文京区民センター 2A会議室 〒113-0033 東京都文京区本郷4-15-14
    アクセス→ https://loco.yahoo.co.jp/place/g-PjfG6ox_w5-/map/

参加費:500円
主催:西暦併用を求める会
    ブログ https://seirekiheiyo.blogspot.com/
連絡先:seirekiheiyou@gmail.comwam

5)第16回特別展『朝鮮人「慰安婦」の声をきく~日本の植民地支配責任を果たすために~』

展示期間: 2020年3月末 開催中
展示場所:アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18 AVACOビル 2F
地下鉄東西線「早稲田駅」から徒歩5分
地下鉄副都心線「西早稲田駅」2番出口から10分
地図→ https://wam-peace.org/about/access
TEL 03-3202-4633/FAX 03-3202-4634
E-mail wam@wam-peace.org
URL http://www.wam-peace.org/
開館時間:水~日 13:00~18:00/休館日:月・火・祝日・年末年始
入館料:18歳以上 500円 18歳未満 300円 小学生以下 無料
※障がいのある方の付添いは無料です。

3.ヘイト街宣・デモ 警報

★★ カウンター行動(抗議行動)される際は十分お気をつけ下さい。★★
★★ 経験が少ない方は、複数での参加をお勧めします。 ★★
★★ 無告知のヘイト街宣にご注意ください ★★

1)日本第一党 移民反対デモ 桜井誠

日時:10月13日(日)14:300集合15:00出発
場所:吉祥寺 井の頭公園御殿山付近

2)日本暁乃会 街宣

日時:10月13日(日)13:00~
場所:青山前(本通り)(広島市中区紙屋町2-2-12
主催:民族自警団日本暁乃会
局長・関谷

3)反移民デー富山県本部 街宣

日時:10月13日(日)12:30集合13:00デモ出発14:00街宣
場所:未公開

4)日本第一党 神奈川県本部 街宣

日時:10月19日(土)14:00~
場所:川崎駅前 (いつもの東口か?)
瀬戸弘幸ほか

5)日本第一党愛知県本部 展示会

日時:10月27日(日) 14:30~18:00
場所:ウィルあいち(愛知県女性総合センター)セミナールーム6
(名古屋市東区上竪杉町1)
愛知県本部長谷口博史・日本第一党副党首長尾旭

#ヘイト行動情報

 もし街中で見かけたら、このタグをつけてツイートしてください。以下の情報があるとわかりやすいです。
  • 場所(駅・交差点名、目印の建物など)
  • 人数がわかる全景写真
  • 団体がわかる幟や弾幕の写真
  • 弁士の顔写真

4.新聞・雑誌記事・Webより

1)ロヒンギャ迫害で非難決議 国連人権理事会、日本は棄権

朝日新聞 9月28日

 国連人権理事会は26日、ミャンマーでイスラム教徒ロヒンギャなど少数派への迫害が続いているとして、非難決議を採択した。賛成37、棄権7、反対2だった。欧州連合(EU)とイスラム協力機構(OIC)が主導し、日本は棄権した。
https://www.asahi.com/articles/ASM9W4GB1M9WUHBI022.html

2)日本のお笑い芸人による「差別ネタ」炎上続く。外国人はどう見たか?

ハーバー・ビジネス・オンライン 9月29日

 日本のお笑いグループが人種差別的な発言で次々と炎上している。
https://hbol.jp/202911

3)小学校教頭が蔑称ツイート、室蘭 市教委おわび

共同通信 9月30日

 北海道室蘭市教育委員会は30日、同市立小の50代の男性教頭が、ツイッターに匿名で、韓国や北朝鮮を蔑称で呼ぶなど差別的な内容の投稿をしていたと明らかにした。
https://this.kiji.is/551364466793661537?c=39546741839462401

4)神奈川新聞・石橋学記者の思い―レイシストの提訴を受け

月間イオ 9月30日

 川崎市を中心に差別発言を繰り返してきた佐久間吾一氏が、神奈川新聞の石橋学記者に「名誉を毀損された」として、同記者を被告として150万円の支払いを求めた裁判の第一回期日が9月24日、横浜地方裁判所川崎支部で行われた。
https://www.io-web.net/ioblog/2019/09/30/79537/

5)パブコメに意見殺到、どうなる川崎市ヘイト条例 全国初の刑事罰盛り込みに高まる関心

共同通信 9月30日

 川崎市は、刑事罰を盛り込んだ差別禁止条例の素案を公表した。
https://this.kiji.is/551285333960410209?c=39546741839462401

6)「国に帰れ」で罰金最大270万円。ニューヨーク市が新ガイドライン

mashupNY 9月30日

 ニューヨーク市では、雇用主や家主、ビジネスオーナーらがICE(移民税関捜査局)に通報すると脅かしたり、相手を侮辱的に「illegal alien」(不法入国者)と呼んだりすると、市の人権法違反として、最大で2万5,000ドル(約270万円)の罰金が科される。
https://www.mashupreporter.com/nyc-ban-illegal-alien-calling/

7)脅迫ツイート「犯罪でないとの結論、あってはならぬ」

神奈川新聞 10月1日

 これが犯罪ではないという結論があってはならない-。25日、市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」の集会で師岡康子弁護士は強調した。
https://www.kanaloco.jp/article/entry-198845.html

8)米ロサンゼルス慰安婦像毀損事件、その後 「中国よ、出て行け。殺すぞ」ヘイト・クライムか

yahoo! ニュース 10月2日

 先日、米ロサンゼルス近郊に設置されている慰安婦像の顔に犬の糞がつけられた事件(7月に発生)について寄稿したが、この事件はその後どうなったのか。
https://news.yahoo.co.jp/byline/iizukamakiko/20191002-00145009/

9)今度は「虐殺」という暴言 これ以上許してはならぬ

毎日新聞 10月2日

 NHKから国民を守る党(N国)の立花孝志党首が、動画投稿サイト「ユーチューブ」に公開した対談で「あほみたいに子供を産む民族はとりあえず虐殺しよう、みたいな」などと発言した問題だ。
https://mainichi.jp/articles/20191002/ddm/005/070/122000c

10)ヘイトスピーチ許さない 県議のSNS投稿受け声明 三重県議会議長

伊勢新聞 10月2日

 中嶋年規三重県議会議長は1日の定例記者会見で、県議によるSNSへの投稿に批判があったことなどを受けて「ヘイトスピーチを決して許さない。全議員にも認識を強く持つよう求める」との声明を発表した。
https://www.isenp.co.jp/2019/10/02/36895/

5)のりこえねっとTV NO HATE TV 第71回 続ヘイト・ネイション - モラルが完全崩壊した「美しい国」?

https://youtu.be/w5Vdu_ckUGE

 韓国から来日して20年、李永采・恵泉女学園大学教授をスペシャルゲストにお迎えしてお送りします。

川崎ヘイター訴訟

 「自分のヘイトスピーチをヘイトスピーチだと新聞に書かれ、名誉棄損だと記者を訴えるバカ訴訟を起こ」したのが佐久間ごいちさん。
 2月11日佐久間さん瀬戸弘幸さんが川崎教育文化会館で建国記念講演会を行った際、佐久間さんが「旧日本鋼管の土地をコリア系の方が占領している」「革命の橋頭堡としてあそこの土地を占領して」などと発言。それに対して15日に神奈川新聞の石橋学さんが「ヘイトスピーチ・人権侵害の舞台と化した」「差別が扇動され悪辣さが増している」、後の登壇者も「侮蔑と排外主義、むき出しのヘイト発言を重ねた」との記事を書いたことに対して、佐久間さんが「名誉を著しく棄損した」と提訴し、昨日第1回目が行われたわけです。かなり無理筋。明らかにヘイトであることは間違いない、と安田さんが説明します。
 (3月29日川崎池上町公園での佐久間ごいちの統一地方選第一声の映像を見ながら)
きのう傍聴席はいっぱい。メディアも結構来ていましたが、原告側は2、3人。薄情ですね、と安田さん。

 韓国でも新聞記者を訴えるということはありますが、裁判でちゃんと結果を出さないと。市民側の責任と監視は必要。選挙運動の中でもっとそれを利用してくると思うので、と李永采さんが言います。

 訴えられた側に悲壮感まるでなく、原告・被告立場がまるで逆。関心も高いと安田さん。

札幌ヘイト集会

 札幌白石区区民センターで「みんなで“アイヌ”になろう?」集会が開かれた。「ヘイト川柳」の的場光昭と、小野寺まさるが講演。ほか川田ただひさが参加。
 C.R.A.C.ノースからの要望は、1、区民ホール貸出承認の取り消し。2、または承認に際して条件付与、利用に関する指示、利用状況調査を。です。アイヌ新法の4~5条で差別を禁止しています。以下は抗議の推移。
  • 8月29日 C.R.A.C.ノースが貸出中止を求める署名開始。
  • 9月12日 署名提出。貸出中止を申し入れ。
  • 9月20日 市から回答「要望に応じられず」
  • 9月21日 当日区民センター前で直接抗議、講演会会場で対抗言論。
(当日の対抗言論の様子の映像を見ながら)
 在特会ですね、それを明確にした方がいいですね、と安田さん。

 とりあえず相手に指摘していってちゃんとぶつけないとどっちが問題なのか見えなくなる。相手の論理を聞いている人も洗脳されているので、逆にぶつけることでどういうところを考えるべきかが見えてくると思う、と李永采さん。
 靖国反対キャンドルデモの事務局にかかわっていて、日本でも2006年に当時の小泉首相の靖国参拝に反対しようというアジアからの声に答えてできた。会場は2回同じところを使えない。右翼の嫌がらせ、または自主規制によって1回やると次は断られて場所を借りられなかった。今は韓国YMCAしかない状況。渋谷で私たちは断られたが在特会は集会をやっていた。すでに十数年前から公共施設である程度基準ができていた。ヘイトスピーチに鈍感になっていて圧力に屈していく価値観が存在していた。平等の権利だということで集会が行われてしまう。今も。それをどうやって破っていくのか。その中に入って直接対抗論理をぶつけていくしかない。法律で規制するのはもちろんだが、 弱いところを把握して一人からでも立ち上がるしかない、と語ります。

 基準ができているのは感じます、と野間さん。愛知トリエンナーレでも左翼の作品ばかりじゃないか、という批判に、いや、結果そうなっているんですよと。反戦、平和なんとか、反核というのは政治的だと断ってくるのに、右翼のは表現の自由だからと断らないという非対称がずっとある、反原発でさえ、と言います。

 明確な線引き、選別が行われている、と安田さん。

 暗黙の合意をすごく感じます。どこの国にもあるかもしれないけれど、と野間さん。

 さっきの北海道の集会で感じたが、市議が圧力をかけていると思われる。逆に野党の議員が市民の側の表現の自由・価値観が多様化していくことを守っていくべき。韓国でもセウォル号の時反対する集会を国会議事堂の中でやったり、光州事件をいまだに北朝鮮による反乱だという説がいまだに生きている。公共空間で正義の価値観を維持するために、価値観の自由、表現の自由とぶつけてくるのに、価値観の違いをどのように見せていくのか。市民の力でもある。どっちもどっち論で彼らがぶつけてくるのに対抗軸を作って闘って追い出さない限り、その「空間」は守れないということです、と李永采さんが語ります。

 札幌の集会は示唆に富む。行政が集会を止められなかったのは表現の自由があるから。右翼がめちゃくちゃなことをいう根本原理は「表現の自由」。ヘイトスピーチとの闘いは表現の自由との闘い、とずっと言ってきたが、何のために「表現の自由」があるのか共有できていない。C.R.A.C.ノースの青木さんも言うように、ふざけるのをやめろ、と言っていかなければいけない。言っていくしかない、と野間さんが断言します。

 「表現の自由」を理由に会場を貸し出されて集会を強行されて主張して、まさに「表現の自由」を行使したわけ。ならば、それに対して言論妨害だという方がちゃんちゃらおかしい。「表現の自由」を主張したならすべて受け入れればいいのに、彼らは差別する自由、ヘイトする自由のみを主張しているところが非常に腹立たしい、と安田さんが怒ります。実害が出ているということも確実。差別の自由のためにどれだけ人々が我慢しなければならないのか、傷つくことを許容しなければいけないのか、重要な問題提起だったと思います、と語ります。

 会場の外での気になる動画は渡邊喜楽です。既視感があると野間さん。車椅子の人に対して「立て、コラッ」と言っているのが渡邊喜楽。2008年に車いすの人に対してザイトク3人で小突きまわしたことがあった。今回もまさに在特会。バックに主体思想があるとか、総連と結びついているとか、朝鮮人がアイヌになりすましているとか言う、障がい者に矛先を転じる、これは在特会、ネトウヨが最初から基本路線としてもっているもの。社会的弱者に対してしか偉そうなことを言わない。いじめに通じる。ネトウヨの根本原理としてあることを指摘しておきたい、と語ります。

 傷痍軍人は国籍を失って切り捨てられている。どうしてこうしているのかという歴史はまったく飛んでしまっていて、なりすましだと。朝鮮人が日本の税金を引き出しているんだという差別意識が根本的なものですね、と李永采さん。北朝鮮への帰国運動の大きな原因は在日朝鮮人のほとんどが生活保護を受けて税金を使っていたという統計。差別構造があるにもかかわらず、作られた統計調査で日本から追い出すべきだという認識で作られたもの。日本で弱者の人権問題があると必ず在日朝鮮人差別から。在日朝鮮人の批判から。それが認められてしまう。そういう構造がある。歴史的な認識の枠組みを日本では人権問題の中の在日朝鮮人差別、植民地意識の延長線上に存在していると認識すべき。でないと、多文化・多民族の中で日本は人権意識が弱いだけの国と指摘される。根本に植民地意識の延長線があるとみられてしまう、と李永采さんが言います。

 日本第一党のデモが9月29日日曜日15:00より岡山の東中山下公園(ひがしなかさんげこうえん)であります。カウンターが呼び掛けられています、と野間さんが告知を入れます。

DeNAヘイト社員

 西谷員子(かずこ)さん、DeNAのCGクリエイターです。ツイッターのひどいヘイトアカウント、BOTで自動生成じゃないかと思えるほど。自分の仕事をアップして身バレ。DeNAが、社員でした、とお詫び。クビにすればいじゃない、と野間さん。

 会社としてはお詫びしてもいいと思う。その上で本人がきちんと語るべき、と安田さん。
 会社は被害者だと思う、と野間さん。

 これまでどれくらいの人がこのツイッターで傷つけられたことか。お笑いのAマッソが、大坂なおみさんに対するヘイトスピーチをした。事務所側のお詫びに、「配慮を欠いた」とあるが、「配慮」の問題じゃない、と安田さん。

 お詫び文に「ダイバーシティに対する配慮を欠いた」と何度もあるが、「差別」とは死んでも言いたくないようだがそれですませられるものか。北丸雄二さんがツイッターで、私たちは配慮をして差別を控えてるわけじゃなくい、と。「褒める」差別は本人にとって不快なんだということには「配慮」を使ってもいいと思いますけど。揶揄するのはもう悪意なんだから配慮の問題ではない、と野間さんが言います。

杉並区カルト右翼議員 佐々木千夏

 朝鮮通信使は全国で強姦、殺人の極悪犯罪者集団だった、と区議会で発言。朝鮮通信使は関東連合だったと、荒唐無稽な話です。元祖ネトウヨといわれる平和神軍、宗教団体でもあって、めちゃくちゃな排外主義と右翼的な考えでまったく理屈が通じない。それが杉並区議会に入っちゃってる。
 統一地方選でN国から出馬していますが原籍は平和神軍。N国から資金提供を受けて出馬。NHKに多くの韓国朝鮮人が働いていて親韓報道をしているという主張でN国から出た。過去から引き継がれた正統派差別言論の一つ、戦後の植民地支配の清算ができていないことに起因する問題があちこちで好き放題「表現の自由」の元に噴出している一例、と野間さんが言います。
 加害者意識があった時代、たとえば金嬉老事件で知識人が軒並み差別がこういう犯罪を起こさせたんだと。一般の新聞投稿もそういう論調がほとんどだった。上から目線もなくはなかったが、今はただの悪意になっちゃった気がする、と野間さん。

 金嬉老事件、小松川女子高生事件も含めて在日コリアンが起こした犯罪について差別・貧困にきちんと語ることができていたが「良心的日本人」の枠組みの中での発言であって、差別を根底から否定したり日本の戦後を総括するものではなかった。その辺の脇の甘さを右翼がついてきて、今や完全に否定する形になってきた、と安田さん。

 李永采さんが語ります。
 日本は根本的に植民地支配から来ている差別構造を優越意識が改革(?)されないままただ人権、共存、多文化という抽象的論理で続けてきたものが、今バランスが崩れて逆差別で出ていると思う。
 たとえば昔、日立の就職差別事件の時には企業の中に人権教育という必修のものがあり、そういう勧告が出ていた時代もあった。DeNA事件のように企業の配慮で終わるとか謝罪の前に、最近のヘイトスピーチに関しては、処罰は別にしてもそういう人権教育が必要だと思う。厚生省の職員が韓国の空港で酔って暴れても処罰を受けるどころか昇進したのでは?公務員でさえも処罰の対象になっていない。
 企業であろうが公務員であろうがヘイトスピーチに関連した禁止、社員教育がまったくない。企業が責任を持ってそれを行うことが大事。個人の行為にして、配慮という言葉で終わってしまう、個人の逸脱行為にしてしまっている。それがまるで社会全体の価値観であって、個人の問題にしていることが、企業の無責任な正当化になっているのだと思う。

 朝鮮通信使については、日本の教科書に書いてあり全国に碑もあり、これは日本の歴史を否定していることになる。否定すること自体、日本の伝統を守る・美しい歴史を破壊する行為として公式的な除名とか(必要では)。個人の逸脱行為として片づけて組織が責任を取ろうとする姿勢が見えないのは、最近のヘイトスピーチの日本社会の在り方に見える、と語ります。

 テレビでもそういう状況。ゴゴスマでも武田邦彦はああ言ったけれど番組は否定したとしてプロデューサーが飛ばされるわけでもなくそのまま。ほとぼりが冷めるのを待っているのはむかつくんで冷ましませんよと言いたい、と野間さんが言います。

 ヘイトスピーチをしたら、大変な後悔をすることになる、損をするという状況を作り出すことが大事と安田さん。
 (名古屋の抗議の動画を見ながら)あらゆるワイドショーを対象に抗議続くと思いますと野間さんが言います

新宿でヘイトクライム

 新宿のマンションのロビーで韓国人女子高校生が日本人の女性に暴行を受けるという事件を韓国のメディアが報道。日本ではまったく報道されていません。テレビが(ゴゴスマで)ヘイトクライムを煽った結果起きた、と思われても仕方がない。どのくらいひどいことをやっているか気付いてもらいたい、と野間さんが語ります。

 一番いい社会は、NoHateTVがなくなるということですが、残念ながらネタがなくならない。ずっと続くと思います、と安田さん。

続ヘイト・ネイション-モラルが完全崩壊した「美しい国」?

 生きてきて今が一番ひどい。ティーンエージャーのころは大人ってひどいと思っていたけれど、今思うと超オトナじゃん、と思うくらい今ひどい状況。この20年間で日本の印象はどう変わりましたか、と野間さんが李永采さんに尋ねます。

 李永采さんが語ります。
 先ほどの新宿のマンションのヘイトクライム事件はファクトチェックが必要だと思う。逆に日本人女性が韓国の弘大で受けた暴行事件は垂れ流し報道、復讐を呼びかけるような報道をしたことにも責任意識がなく、こういう事件に関しては真実を隠しながら、一方的に日本人はそんなことをするはずがない韓国ではこういうことやっていると、偏った見方を植え付けてしまう。
 当時は韓国人にそんなに興味を持ってくれなかった。2004年からのドラマ、2002年日韓共催のサッカーワールドカップ、1998年パートナーシップ宣言、パートナーと見始めたところでお互い客観的に平等に見ようとした時期が確かにあった。冬ソナからK-POPまでの韓流の時代だった。今考えられないほど韓国の本がベストセラーで、今は嫌韓本がベストセラー。今は巻き返し、否定しているかのような。一方的な視線でしか韓国を見ない。今までのイメージを否定して逆に悪いイメージを作ってすべて覆そうとしている。
 韓流で日韓が大きく変わって、歴史問題・政治問題があったとしても経済的に共存していて文化交流までやっている。2004年は日本から韓国が6000名、韓国から日本が3000名。最近の不買運動が起きるまでに韓国からは800万、日本からは200万。これほど交流している。2008年から10年で3000万人が往来して、歴史文化まで共有していたにもかかわらず、2012年安倍政権登場からヘイトスピーチに変わってしまう。李明博大統領の2012年の独島訪問、天皇謝罪問題があって7割あった支持率が今1割以下だと思いますが。そうすると日韓関係はこれだけ往来したにもかかわらず、根本的に朝鮮半島に関する認識は変わったのかと。否定するわけではないですが、根本的に日本人の歴史認識を変えるまでになっていなかった。
 そこで領土問題、徴用工問題、慰安婦問題が全部出た。すべて否定。日本人は歴史問題に向き合うことはできないのではないか。今、ヘイトスピーチも含めて韓流は市民側が作ってきたことは確か。しかしヘイトスピーチは、フジテレビの韓国ドラマ放送反対から始まったとすると、市民側が作った草の根友好をつぶすことで日韓関係を断絶まで持って行きたいという彼らの戦略は、まさに今草の根の人々にヘイト意識を植えつけてしまう。自然に韓国を嫌いにさせるということは、ある程度ネトウヨ、右翼、保守媒体、政治家すべての戦略が効いてしまっているのではないか。

 野間さんが語ります。
 ネトウヨボリューム世代というのが40代から60代くらいの中高年の主に男性。中心的なのは僕の世代、と野間さん。韓国よりも先進国だった時代に若い時代を過ごした世代。子供のころ韓国は全斗煥軍事独裁時代、その後韓国に追い越されていっても、韓国は自分たちの後ろにいるという意識が抜けない世代なのではないか。一方今の10代は、今までの歴史の中で朝鮮通信使の時代を除いて、最も韓国の文化をかっこいいものと思ってる時代だと思う。韓国語を学んでいる。僕らの時は大学で学ぶ言語、在日の1世から学ぶ言語だった。
 前から言ってるけれど、今の40代・50代が死ねばよい時代になるだろうと。歴史認識の問題が解決していないというのはあると思うが、基本的に韓国に対して好感情を持っている人たちとそうでない人たちとでは問題解決の方法が変わってくるだろう。韓国の若い人たちにもそう反日感情はない。安倍を6年間も総理にしている日本人は悪いんだけれども、その日本人は40代以上の日本人。テレビ、代理店を仕切っているのも全部。腐った大人のカルチャーがあって若い人たちはそれを悪しきものとして葬りさってくれないかなあと思っています。

 安田さんが語ります。
 某出版社のサイトでK-POPの連載始まります。何の偏見もなく付き合う、韓国語もできる新しい世代の登場に期待せざるを得なくなる。韓国人に部屋を貸さない、差別しても構わないというのが超高齢層にある。極東の小さい国がある、日本の方が優れていると余裕を持って見ていたのが、ワールドカップ以降韓国を「発見」するわけ。それによって「在日特権」みたいなのが跳ね返ってくる。これまでと違った形態の差別が登場して見方がだいぶ変わってくる。
 韓国に外国人労働者について取材に行った時、自分の中にも日本の方が優れているという意識があったが、2歩も3歩も韓国が先に行っている。さまざまな政策を打ち出してサポートに回っていて、遅れているのは日本の側。

 再び李永采さんが語ります。
 金大中の時に女性部ができて戸籍制度を撤廃した。日本はいまだに戸籍制度が残っている。国会人権委員会が独立機構として作っているが、未だに日本は独立した人権委員会がないことで人権問題がなにも解決できてない。

 あらゆる社会制度を比較した場合、韓国の方がイケてるのは、人権意識に対するアップデイトがまったくなされてないということ、と野間さん。中国、韓国の人が日本に来て言うのは、20年くらい前のレトロ感を楽しみに来てるんだと(笑)。日本人はそれにショックを受けてまさかと。ハイテクで世界の最先端だったのに、アップグレードどころかダウングレードして行ってるかんじ。
 今、永采さんはあらゆるウヨったテレビ番組に一人で対抗言論の担い手として出ておられる。AbemaTV、グッデイ、ミヤネヤ、そこまで言って委員会に出てそのまま直接対峙することをずっとやっておられる。この間週刊ポストの記事の件で、李永采さんが門田隆将に対して、

 「この記事が表現の自由だといって国連に出されて認められると思うか。これを表現の自由として子供たちに教えるものなのか。表現の自由ということで世界の人々が、マイノリティが勝ち取ってきたものは、人を差別して攻撃しろ、排除しろ、外交断絶しろ、そういう概念じゃないんです。これは国連人権委員会の基本的法律に書いてあるものなんです。日本の教科書にも載っている。だから社会の責任ある人々がもっとどういう形で仲良くして、マイノリティを守るかという立場でものを書かないで、逆にこういう大衆的な雑誌をもってこれが表現の自由だということ自体が日本人の人権感覚ですか?」

 こうストレートに言い放っていて、こういうのを久しく見てないな、と。重箱の隅をつつくようなことを言ってなおかつ間違っているみたいなことばかりで、これが本来ちゃんと言うべきことだなと。知識人、リベラル、立憲民主党ですら韓国に対して認知がゆがんでいるのはどういうことだ。日本人は今おっさんの9割が嫌韓病にかかってるみたい、と野間さんが言います。

 こういう人権感覚が20年スパンでどう変わったと感じておられるのか李永采さんに尋ねます。

 日本に人権感覚があったのか、と。人権はその国の民主主義だと思う、と李永采さん。民主主義のありかたが人権をどこまで守るか。日本は80年代までは55年体制でそれなりのバランスはあったので人権に差別が隠れていたのかもしれないが、村山内閣以降、歴史問題が台頭していくとある程度抑えられていた植民地優越主義が登場して人権感覚は飛んでしまった。北朝鮮の核実験もあり、拉致事件もあり、植民地に向き合おうとした意識が完全に被害意識に変わった。そこで在日朝鮮人は日本で生きること自体におびえている。それは日本の人権感覚としてアウト。今まで本当に日本は平和国家だったのか。在日朝鮮人から見たら日本は戦争状態の中で生きている。チマチョゴリ切り裂き事件、日立就職差別事件、あらゆる在日朝鮮人は今まで闘い続けないと生存できないほど、それは植民地問題と共に人権問題。戦前の自分の国が起こした国家暴力、戦争という問題を自ら清算してこなかったから。それをやる力が国民の民主主義の問題。
 韓国は軍事独裁政権の時代から国家暴力を一つ一つ清算し続けて、民主主義の在り方を成熟させてきた。これに比べれば韓国は90年以降民主主義が進んで、日本は後退した。そのギャップが大きすぎる。この20年間韓国は金大中大統領の時代から盧武鉉の10年間、あらゆる民主化の特に人権感覚が進んで、死刑制度はあるけれど、死刑執行はしていない。実質的な死刑廃止国家になっているし、外国人参政権も認められている。
 日本はいまだに外国人参政権はないし、先進国の中でどこよりも執行率が高い。それで国連人権委規約を批准している国の中で人権感覚があると言えるのか。それを一つ一つ勝ち取れなかったことが今のヘイトスピーチを認めてしまう、そういう時代を作ってしまったのかな、と語ります。
 10年間は韓流の中で日韓交流、最近10年間はヘイトスピーチの中に自分が置かれていて、日韓で何が一番話題になっているのかということを見てきたと思う。サッカーワールドカップ、スケートの金ヨナ、スポーツでも韓国が優位になっていたり、BTSは世界の若者の心をとらえていて日本の若者の心もとらえている。文化的にも日本の文化は後退して、韓国の資本主義の膨張かもですが文化的な力が明らかになっている。日本のドキュメンタリーを学んだ韓国映画監督の映画が国際映画祭で上位を占める。日本で今社会問題を描いている有名な作品を見ることはない。テレビでは政治問題、人権問題は排除されてしまっている。
 韓国の作品が面白いのは、社会のタブーと言われている様々な、たとえば南北問題、米軍問題、東西問題、障害問題、あらゆるタブーと挑戦して作っているから。日本は逆に「タクシードライバー」「1987」とかの韓国映画を見て民主主義を勉強せざるをえないような状況。サムソンとソニーでも明らかにサムソンが半導体で世界的に優れているし、AG、SKなども。今回の半導体部品の件も、韓国から見れば一番国策的な分野で日本が遅れていることによる危機感で攻撃しているとしか受け止められないし、経済成長率からみても、韓国が元気に見える。スポーツでも文化でも政治的な民主主義のレベルでも歴史認識に対しても。韓国は弱者、強制連行、慰安婦にも向き合おうとしている。韓国から見て日本が進んでいるものがない。

 野間さんがそれを受けて語ります。
 日本人は井の中の蛙状態で、今でもヨーロッパでソニーのテレビを売っていると思っているが売っていない。それを信じない。アニメにしても日本のアニメにあこがれて日本に来て就職したがもう学ぶことはない、と。象徴としてはエヴァンゲリオンのキャラクターデザインの人のヘイトスピーチ。置いていかれてるのに気付いてない。みんな死ぬのを待つしかない。

 それに対して李永采さんが言います。
 日本の時代が終わっているわけではなく、高齢少子化時代の日本社会の現状だと思う。日本が持つ様々な潜在力があると思う。少子高齢化問題、脱エネルギー、脱原発、実はそういうことを素直に認めて様々な市民社会の経験を共有していること、アジアの国で学ぶ国が出てくると思うけれど、衰退している現状を認めないで逆に戦前の帝国主義みたいな優越意識だけでものを見るとアジアの共存の可能性への道を失ってしまうことになる。イギリスと一番似た状況にあるのは日本。東アジアにとって残念なこと。朝鮮半島の平和統一、平和構築においても、アメリカと中国の東アジア秩序においても日本社会がどういうことを決めるかによって、アジアの平和、人権は大事だと。明治維新があったから近代化が成ったし、日本が戦争を始めるとアジアは戦争になる。何があっても日本社会のあり方は大事なのでこの日本を放置することはできない。
 だから韓国でいろんな問題があったとしても、韓国と日本の市民社会は同等に向き合うことこそが唯一の希望だと思っている。ネトウヨが活発な時代だからこそ、それの媒体を利用して批判を受けながらでも別の見方、知識・情報をいれないと内向きの解決になればなるほどヘイトに、右翼になってしまう。さっきのアイヌの集会のように、中に入って声をあげることでしか市民社会の闘う道がない。私は外国人ながらもやっているし、もっとカウンター的な発想は、日本社会の現状と向きあいながらもあり方を変える方法じゃないかなと思います。

(まとめ・文責:のりこえねっと事務局)

6.編集後記

 前回のNoHateTVのゲスト李永采さんのお話のダイジェストはかなりの量になってしまいましたが、お読みください。「日本はすでに置いて行かれていることに気付いてアジアとの共存を図るべき」「中に入っていって声を上げること」が重要と。ヘイトまみれの日本のワイドショーに果敢にお一人で立ち向かっておられる李永采さんを応援します。私たちもヘイトスピーチとレイシズムに抗う言葉を伝え続けなければいけません。(お)
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のりこえねっと通信217号 2019年10月8日発行

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