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1. のりこえねっとTV NO HATE TV 第65回「ヘイトスピーチに罰金!? 川崎市の試み」
川崎市が、違反者への罰金を伴う差別禁止条例に舵をきりました。日本で初とも言えるこの条例案はどういうものなのか、表現の自由の観点で問題はないのか。速報的にお伝えします。ほかに植村裁判判決、大村入管、今治の技能実習生搾取など。
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2.反レイシズム情報
★集会・デモ・セミナー・上映会などのお知らせを掲載します。
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HPのトップページにある『お問い合わせ』から 日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを300文字以内でお知らせ下さい。
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1)【要予約】「映像で見る朝鮮韓国在日」第43回上映会
- 「イギョラ!! もうひとつのキックオフ 在日朝鮮高校サッカー部の青春」(テレビ朝日『テレメンタリー’94』、1994年、25分)東京朝鮮中高級学校
- 「ウリハッキョ 民族のともしび」(テレビ愛媛、2002年、48分)四国朝鮮初中級学校
参考:第12回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
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村口敏也(2004)『ウリハッキョ―民族のともしび』創風社出版
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2)日朝関係史講座「3.1独立運動から100年 いま日朝関係は」
場所:同志社大学 今出川キャンパス 至誠館(S)1教室
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〒602-8580 京都市上京区今出川通り烏丸東入
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6/28「戦後日本における植民地支配責任論の系譜(仮)」板垣竜太さん(同志社大学教員)
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7/5「日本からみた朝鮮、朝鮮からみた日本」金賢一(キム・ヒョニル)さん(京都同胞生活総合センター)
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※講演テーマと講師に関しては変更する可能性があります。
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3)仮称「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例案」を検証する市民集会
川崎市は全国に先駆け罰金(最高50万円)を科す差別撤廃条例の素案を公表しました。
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条例素案を分析・評価して、私たちの要望事項が確実に反映されるよう整理します。
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会場:川崎市労連会館5階ホール(川崎区東田町5-1)
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主催:ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワーク
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4)【要予約】植村隆氏講演会「植村バッシングとは何だったのか―歴史修正主義との闘い」
★先着順(定員40名)参加ご希望の方は、お名前、Emailアドレスを記載の上、
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講師:植村隆氏(週刊金曜日発行人、元朝日新聞記者)
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場所:東京ボランティア・市民活動センター(TVAC)会議室B (飯田橋・セントラルプラザ10階)
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3.ヘイト街宣・デモ 警報
★★ カウンター行動(抗議行動)される際は十分お気をつけ下さい。★★
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★★ 経験が少ない方は、複数での参加をお勧めします。 ★★
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1)新宿駅東口アルタ前 反グロ(遠藤修一)街宣
2)日本第一党党首桜井誠 「消費税廃止」デモ
※「消費税廃止」デモといっても、ヘイトスピーチをまき散らすと思われます。
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もし街中で見かけたら、このタグをつけてツイートしてください。以下の情報があるとわかりやすいです。
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- 場所(駅・交差点名、目印の建物など)
- 人数がわかる全景写真
- 団体がわかる幟や弾幕の写真
- 弁士の顔写真
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4.新聞・雑誌記事・Webより
1)ヘイトスピーチ問題の現状を解説 川崎市平和館でパネル展
展示企画や講演を通じて平和について考える恒例の「平和をきずく市民のつどい」が9日、川崎市中原区の市平和館で開かれた。
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2)(社説)ヘイト法3年 根絶への歩み止めるな
特定の人種や民族を侮辱し、憎悪をあおる言動の解消をめざすヘイトスピーチ対策法が施行されて、今月で3年になった。
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3)作家の岩井志麻子氏、収録番組で差別的発言 関テレ放送
関西テレビ(大阪市)のバラエティー番組「胸いっぱいサミット!」で、作家の岩井志麻子氏が韓国人の気質について「手首切るブスみたいなもの」とリストカットする女性にたとえる発言をしていたことがわかった。
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4)在ベトナムの邦人起業家、差別発言で大炎上。現地日本人社会も困惑
発端は、今月11日にその日本人がアメリカ発のカフェにスマートフォン・アプリで受発注するデリバリーサービスのベトナム人従事者が店内にいたことに対し、「小汚い格好で店内におり、その店のサードプレイスの世界観が崩れる」といったことを呟いたことだ。
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5)「条例も含め研究」 ヘイト対策に黒岩知事 初めて言及
黒岩祐治知事は17日、神奈川県のヘイトスピーチ対策について「条例も含め、どのような取り組みが最も効果的か、整理・分析し、総合的な視点で研究していく」と述べ、条例制定に含みを持たせた。
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6)国連総長「指導者がヘイトスピーチ広めている」 真意は
自由民主主義体制下でも政治指導者がヘイトスピーチを広めている――。
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7)辛淑玉氏への中傷、二審も違法
人権団体「のりこえねっと」の辛淑玉(しんすご)共同代表が、沖縄の基地反対運動などを巡り、ツイッターで中傷されたとしてフリージャーナリストの石井孝明氏を名誉毀損(きそん)の罪で訴えた裁判の控訴審判決が20日、東京高裁であり、村田渉裁判長は石井氏による名誉毀損を認めた一審判決に対する原告、被告の各控訴を棄却した。
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8)ヘイト被害相談の専門窓口新設へ 年内めどに県
ヘイトスピーチの被害が川崎市など県内で絶えない現状を踏まえ、県は21日、弁護士による専門的な相談窓口を新設する方針を明らかにした。
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9)参院選2019 ① 自民党本部が配布した謎冊子と差別的イラスト - ネトウヨ化がとまらない自民党の闇の闇 - 昨年四月に沖縄市でばら撒かれた中傷ビラと同列の悪質さ
自民党本部が、所属する国会議員に25部ずつ配布したという冊子が話題となっている。
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10)川崎市、ヘイトスピーチに罰金50万円=全国初、条例に盛り込みへ
川崎市は24日、市内でヘイトスピーチ(憎悪表現)を行った者に対し、50万円以下の罰金を科すことを盛り込んだ差別撤廃条例の素案を公表した。
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5.6月12日放送のりこえねっとTV NO HATE TV第64回「正義への怖れ」
在特会リンチ裁判
被告:高田誠(桜井誠/在特会) 水谷架義(純心同盟)麻生輝善(在特会)薮根新一 デブジロウ(2016年に和解成立)
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2014年8月15日、水道橋で集団暴行を受け全治2か月の大けが。10月25日に桜井以外が逮捕され、刑事裁判で有罪、という事件。その後、損害賠償請求棄却。55万円は認定されるも、すでに有罪・和解済みのデブジロウが支払った80万円で足りるとして請求を棄却。桜井誠の責任も、ヘイトクライムとも認めず。
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日本の司法では単なる暴行事件として扱われてしまった。民事でヘイトクライムの部分を問うということが主眼になっていたが認められなかった。5年もかかっている。山口さんの労力も大変だった。ヘイト案件を軽視しすぎでは。デブジロウは説得が功を奏して本人が反省しているという稀有な例。でも判決はおかしい、認定が甘い、と野間さんが言います。
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反省した人間が80万払って、反省していない人間は払わなくていいということになってるおかしな判決、と安田さんも同意します。
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ヘイトスピーチ解消法成立3周年
ヘイトスピーチ解消法施行3年の記者会見が開かれました。
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西田昌司(自民党)「ヘイトスピーチは許されないと国会が認めた意義は大きい。地方自治体のガイドライン制定などはそのせいか。しかし選挙ヘイトもあり残念」
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矢倉克夫(公明党)「仮処分等、司法でも一定の成果があった」
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仁比聡平(共産党)「国会での議論をもう一度行う時期が来ている」
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有田芳生(立憲民主党)「ネット上の人権被害について今の法律では限界があることは格闘で一致できるのではないか。国会で新しい波を作っていきたい」
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矢倉さんに質問しました、と安田さん。行政・公務員・警察を含めて努力義務に言及しているが、現場はきちんと理解しているか、と。都議会は公明党の影響力は大きい。警視庁の人事なども公明党を抜きには語れない。努力する、とのことだったが、デモにおいてもヘイトスピーチを放置放任している状況は法律ができても何も変わっていないのでは、教育がなされていないのでは。
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施設管理責任の問題、と安田さん。公民館は住民運動の拠点として表現・活動の自由を重んじてきて、ヘイトスピーチと相対した場合の対応までまだチャンネルが進められていないのでは、と言います。
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教育、啓蒙をちゃんとするというのがこれからのテーマ、と野間さん。
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極右の西田さんですが、ヘイトスピーチに関してよく理解してないのではないか、と野間さん。
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ニュース女子に出演して、沖縄ヘイトスピーチを容認するかのような発言をしたこともあった。利用されたのかもしれないが、これに関しても責任を感じていただきたい、と安田さん。
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ドナルド・トランプ来日
抗議が少なすぎた、と野間さん。国技館で排除されまくってました。歓迎ムード出しまくってたのは日本だけ。テレビでも歓迎ムード一色。
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勝共連合系の動員がかかったと警察から聞いたと安田さん。マスコミも歓迎ムードを出しまくってましたね。
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相撲文化」が破壊されたと怒っていたのは「スー女」の和田静香さんだけ。ネットでカウンターにも言及しています、と野間さん。
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日本維新の会と長谷川豊
長谷川氏が参院選出馬を辞退しました。お詫び文をホームページに。(党首の)松井が公認取り消しかもと言った瞬間にこれ。維新と日本第一党とN国は候補者が自由に行き来する。選択肢として違和感がないんでしょうね。つぶしていくしかない、と野間さんが言います。
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ドイツで移民擁護派の政治家が射殺され、ネットに歓迎ヘイト投稿が殺到しました。いやな感じだなあと。ソーシャルメディアになってからそういうのがあふれている、と野間さん。
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正義への怖れ
ヘイトスピーチがもたらすものは加害者と被害者だけ、と安田さん。
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ニュース23を期待していたんですが。「分断をのりこえる」というスマートニュースの宣伝じゃないかと思ったと野間さん。アルゴリズムを使って、自分と違う意見もニュースにばんばん出るようにしたらしいですが、ここも危ういのでは。時代的に20年くらい戻った気がする。インターネットは最初そうだったし、ネットサーフィンで自分で情報を取りに行っていた。それは今テレビじゃん、という気がする。
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野間さんが言います。掲示板、ブログ、テキストサイト、ソーシャルネットワーキングサービスに至り、本当の意味で誰もが自分の意見を発信できるようになった。それによって憎悪が増幅するとともに、誰もが発信できるということは権力者も発信できるということで、民衆の武器になると思ったけれど権力者も思うぞんぶん使えることを忘れていた。それを今やっているのがトランプ、自民党。それが見えていないのがニュース23。あの議論は1998年ころの感じがする。インターネットは、非常に権力に親和性の高いものになってしまったと思う。それがヘイトとして現れているのではないか。フェイスブックもツイッターも中央集権になってしまっているのでは。システム的にいろんなことが後退している気がする。それで分断が見えた時にニュース23がスマートニュースの宣伝をするが、いや、それが失敗して今こうなっているのでは、と。多様な意見、というのはヘイトの言い訳の代表的なもの。
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分断は非対称性がともなっていることを理解しないで軽々しく使ってしまっている。等価で分断されるものではないと安田さん。
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杉田水脈は国民・市民を一般国民と半日・売国奴。 日本人と在日。性的多数者と性的少数者というふうに分けています。それをニュース23に登場した人は誰一人としてわかっていない。指摘しない。
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アメリカ大統領選挙の際も、ヒラリー陣営に比べて、あきらかにトランプの側によりフェイクがあったのをCNNとかがチェックする。そこにすごい非対称性があることをまったく考慮にいれてない。そのバイアスのまま等価で流せば分断が収まるというのはバカすぎるのでは、と野間さん。事実に基づいて論じるなら問題ないが、嘘と真実を混ぜて報じても、全体は信頼のないニュースソースにしかならない。
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高円寺の街宣の場で起きたのは意見の対立ではないということ。ヘイトをはいた政治家に抗議し抵抗する人がいた、というで、分断線は差別したい側が強制的に引いたものであるということです。等価でこれを語ろうとすることはありえない、と安田さんが言います。
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杉田水脈・ネトウヨは、一般国民と半日・売国奴。 日本人と在日。性的多数者と性的少数者とし、
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牟田和恵/LGBT/リベラル側の「論文ねつ造」は名誉棄損、「生産性」発言は差別、「在日特権」は差別、ネトウヨなるゴミクズ
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ニュース23に出た日本のインテリ、リベラルはだれ一人としてこれを指摘しなかった。分断、と言いたいだけなんだろうな、と野間さんが言います。
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鴻上尚史さんと平野太一君とのツイッター上の論争、当事者の平野君は殴らずに非暴力で話をしろ、とどなっただけ。彼は抗議集会を主催、話をし、自民党の前で直接抗議をし、渋谷の街頭でも抗議集会を開き、ありとあらゆる対話の方法をすべてやった上だったわけで、「ただ叫ぶだけでは」という鴻上さんはまったく間違っている、と野間さん。カウンターは非常にロジカル。何が問題かわかっているから、と言います。
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鴻上さんの「正義の言葉」これこそが正義恐怖症。トラウマにとらわれていつまで正義を怖れてるの、そんな場合ですか、と野間さん。
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「表現の自由」を言う人はたくさんいるが、今、表現の自由を、言葉を奪われているのは誰なのか、沈黙を強いられているのは誰なのか、と安田さん。
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今回も平野君に取材すれば解決したことがいっぱいあるのに、ネットで拾った画像を見て頓珍漢なコメントを付けてるだけ。金も力もあるテレビの癖にそんなことしかできないのか、と野間さん。
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鴻上さんはもともとリベラルな人。「自意識が拡大」「自分が思う正義」「極端な意見」「理性的に迷う中間層」「レッテルを貼る快感」など左翼でないリベラルの典型的な意見。10年くらい前の議論で、今はそこじゃないんですよと。
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今これを口にしているのはむしろレイシスト、と安田さん。
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加害と被害しかないところにしばき隊がいる。第三者なのに怒りまくる人がいる。被害者じゃない人こそが、メタな分断線を乗り越えてなだれ込めばいいのでは。今日の話を自分の考えのように広めてください!と野間さんが言います。
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6.編集後記
川崎市はヘイトスピーチに対して罰金を科すことができる差別撤廃条例の素案を公表しました。7月にパブコメの募集があり、12月制定を目指すとのこと。今まで罰則規定がなく「絵に描いたモチ」だったヘイトスピーチ規制法ですが、全国に先駆けて川崎市から一歩前進となることを多いに期待しています。(お)
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のりこえねっと通信210号 2019年6月26日発行
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