のりこえねっとロゴ_560x300
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■■■ -ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク-
■■■■
■■■ のりこえねっと通信0224号2020年1月8日発行
■■
■ ◆転送歓迎◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★配信専用アドレス[ mailmag@norikoenet.jp ]よりお送りしております。

 賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま
 新しい年を迎えてご挨拶を申し上げます。
 旧年中はあまたのヘイトスピーチ問題、共同代表提訴の裁判支援、ヘイトデモカウンターなど、ご賛同、ご協力、ご支援、また助言などいただきました。感謝申し上げます。
 本年も、ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越えるべく共に進んで参りたいと思います。

さて、本日8日午後8時からはのりこえねっとTV NO HATE TV 第78回「新春放談:2020年代をどんな時代にするか」
どうぞご覧ください。

<今号の目次>
  1. 1月8日のりこえねっとTV「NO HATE TV」のお知らせ
  2. 反レイシズム情報
  3. ヘイト街宣・デモ警報
  4. 新聞・雑誌記事・Webより
  5. 12月25日放送 のりこえねっとTVダイジェスト
  6. 編集後記

1.のりこえねっとTV NO HATE TV 第78回
「新春放談:2020年代をどんな時代にするか」

https://youtu.be/x4Pzc1ge1us

ヘイトの嵐が吹き荒れた2010年代を経て、20年代の日本と世界はどんな方向に向かうのか。安田浩一と野間易通が縦横無尽に放談。

<出演者>
◆安田浩一(やすだ・こういち)
ジャーナリスト。労働問題、差別、人権問題などを中心に取材・執筆活動を続けている。著書に『ルポ 差別と貧困の外国人労働者』(光文社)、『ネットと愛国』(講談社)、『団地と移民』(KADOKAWA)など。最新刊は『愛国という名の亡国』(河出新書)。Twitter:https://twitter.com/yasudakoichi
◆野間易通(のま・やすみち)。
C.R.A.C.メンバー。著書に『「在日特権」の虚構』『実録・レイシストしばき隊』(河出書房新社) など。

[NO HATE TV]
Twitter:https://twitter.com/nohatetv
Facebook:https://www.facebook.com/nohatetv
[のりこえねっと]
公式サイト: https://norikoenet.jp/
Twitter:https://twitter.com/norikoenet
Facebook:https://www.facebook.com/norikoenet

2.反レイシズム情報

★集会・デモ・セミナー・上映会などのお知らせを掲載します。
HPのトップページにある『お問い合わせ』から 日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを300文字以内でお知らせ下さい。
https://norikoenet.jp/about_us/contact_us/

1)人権尊重学級「多文化共生の街を共に描き共に生きる~共生の街づくりを考える~」

講師:三浦和人さん(青丘社事務局長)
日時:1月10日(金)19:00~21:00
会場:川崎市ふれあい館(川崎市川崎区桜本1-5-6)
主催:川崎市ふれあい館・川崎市教育委員会
申込・問合せ:川崎市ふれあい館(担当:崔)TEL044-276-4800

2)歴研シンポ 日韓の歴史葛藤をほどく─「徴用工」問題から考える─

日時1月12日(日)13:30~18:00
場所:早稲田大学戸山キャンパス36号館3階382教室
https://www.waseda.jp/flas/cms/assets/uploads/2019/09/20181220_toyama_campus_map.pdf
主催:歴史学研究会 共催:朝鮮史研究会

報告者:
 太田 修「韓国大法院判決と再現する暴力について」
 庵逧由香「朝鮮人強制動員の実態と「徴用工判決」」
 金 廣烈「韓国における強制動員真相糾明活動の経緯と意義」
コメント:
 外村 大
参加費:500円(事前申し込み不要)

3)「在日」を生きてきて「―日本社会をおおう差別排外主義―」

鄭 剛憲(チョン・ガンホン)さん講演会

日時:1月13日(月)14:15開場14:30~
場所:たんぽぽ舎 4F
会費:資料代800円
連絡先:スペース21 Tel FAX 03-3258-9649
会場アクセス:
https://www.tanpoposya.com/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B9/

4)朝鮮半島からみた日本の歴史――日本の朝鮮植民地支配と民族解放戦争

日時:1月15日(水)18:45~21:15
講師:康 成銀(朝鮮大学校朝鮮問題研究センター長)
会場:本郷文化フォーラム(地下鉄丸の内線・大江戸線「本郷三丁目」駅下車 徒歩5分)
参加費:1,500円(学生1,000円)
問合せ:HOWS事務局 TEL.03-5804-1656/E-mail : hows@dream.ocn.ne.jp

5)「ニュース女子」抗議から3年

フォロワー1万人・ゆーすけさんに学ぶ ツイッターでデマ・ヘイトをやっつけろ!
  • デマやヘイトを発見したときやるべき3つのこと
  • 問題の見極め
  • 批判の裏付けは念入りに
  • ボクのフォロワー数が一気に増えたワケ
  • デモに人を集める発信のツボ
  • ガラケーの人も来てね
日時:1月19日(日)15:30~18:00
お話:ゆーすけさん
場所:ピースボート 東京センター (東京都新宿区高田馬場3-13-1-B1) 高田馬場駅徒歩7分
地図→ https://peaceboat.org/access/1936.html
資料代:500円 ※終了後交流会あり(参加される方は別途1000円)
主催:沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民有志
連絡先:nonewsjyoshi@gmail.com /Twitter @nonewsjyoshi

6)写真展「となりの宋(そん)さん」& 梁 澄子(ヤン・チンジャ)さん講演「日本軍慰安婦制度と性暴力」ほか

写真展「となりの宋さん」
日時:
 1月23日(木)・24日(金)13:00~20:00
 1月25日(土)11:00~20:00
 1月26日(日)11:00~17:00

イベント(講演のタイトルは仮題)
日時:
1月24日(金)18:00~20:00 講演「日本軍慰安婦制度と性暴力」梁 澄子(ヤン・チンジャ)さん(希望のたね基金)
1月25日(土)13:00~15:00 講演「日韓関係と植民地支配」吉澤文寿さん(新潟国際情報大学)
1月26日(日)13:00~16:00 映画「オレの心は負けてない」+川田文子さん(作家)のお話「宋さんの遺したもの」

会場:
たましんRISURUホール(立川市民会館)展示室B1F(東京都立川市錦町3-3-20)
JR中央線「立川駅」南口より徒歩13分/JR南武線「西国立駅」より徒歩7分/多摩モノレール「立川南駅」より立川南通りを直進。徒歩12分/立川バス「立川駅南口」4番乗り場より「国立駅南口」行き乗車「たましんRISRUホール」下車。
地図→ https://tinyurl.com/w5ezc8t
参加費:無料
主催:となりの宋さん写真展・立川実行委員会
お問い合わせ:sonsan2020@yahoo.co.jp /080-4624-3935(谷口)
案内→ https://hansenbira.blog.ss-blog.jp/2019-10-05-1

7)第16回特別展『朝鮮人「慰安婦」の声をきく~日本の植民地支配責任を果たすために~』

展示期間: 2020年3月末まで 開催中
展示場所:アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18 AVACOビル 2F
地下鉄東西線「早稲田駅」から徒歩5分
地下鉄副都心線「西早稲田駅」2番出口から10分
地図→ https://wam-peace.org/about/access
TEL 03-3202-4633/FAX 03-3202-4634
E-mail wam@wam-peace.org
URL http://www.wam-peace.org/
開館時間:水~日 13:00~18:00/休館日:月・火・祝日・年末年始
入館料:18歳以上 500円 18歳未満 300円 小学生以下 無料
※障がいのある方の付添いは無料です。

3.ヘイト街宣・デモ 警報

★★ カウンター行動(抗議行動)される際は十分お気をつけ下さい。★★
★★ 経験が少ない方は、複数での参加をお勧めします。 ★★
★★ 無告知のヘイト街宣にご注意ください ★★

1) 遠藤修一 反グローバリズム国際保守連合 街宣

日時:2020年1月9日(木)夕方
場所:官邸前または議員会館前?
ツイッターで予告をしていますが、さて…。

2)道添隆寛(元在特会)街宣

日時:1月19日(日) 14:00~16:00
場所:所沢駅西口

3)日本第一党桜井誠 東京新聞本社前 街宣

日時:1月25日(土)14:00~15:00
場所:東京新聞本社前(千代田区内幸町2-1-4)

#ヘイト行動情報
もし街中で見かけたら、このタグをつけてツイートしてください。以下の情報があるとわかりやすいです。
  • 場所(駅・交差点名、目印の建物など)
  • 人数がわかる全景写真
  • 団体がわかる幟や断幕の写真
  • 弁士の顔写真

4.新聞・雑誌記事・Webより

1)大阪市、ヘイト認定の氏名初公表 「保守速報」運営者ら

朝日新聞 12月27日

 大阪市は27日、市のヘイトスピーチ抑止条例に基づき、ヘイトスピーチと認定された2件について、発信者の氏名をそれぞれ公表した。
https://www.asahi.com/articles/ASMDW5FJ6MDWPTIL01T.html

2)差別根絶条例 社会正義の実現へ一歩

神奈川新聞 12月27日

 歴史的瞬間に立ち会った、という言い回しは決して大げさではないと思っている。
https://www.kanaloco.jp/article/entry-230159.html

3)韓国に対する「確証バイアス」が広がる日本

朝日新聞 12月27日

 第二の事例としては、雑誌を含めたマスメディアにおけるヘイトスピーチまがいの言説の広がりが挙げられる。
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019122600010.html

4)排外主義が日本を覆った2019年、ヘイトが蔓延する社会の片隅で見えた希望

WEZZY 12月28日

 今年3月のことだ。韓国・ソウルの金浦空港で酒に酔った日本人男性が叫んだ。「アイ・ヘイト・コリアン!(韓国人が嫌いだ!)」
https://wezz-y.com/archives/71697

5)朝鮮学校襲撃10年 包括的な差別禁止法を 龍谷大・金教授、事件で社会認識変化/京都

毎日新聞12月30日

 2009年、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)が京都朝鮮第一初級学校の周辺で街宣活動をした事件から10年が過ぎた。
https://mainichi.jp/articles/20191230/ddl/k26/040/191000c

6)デブラシオNY市長 ヘイトクライム防止対策を発表。反ユダヤ主義の犯罪増加受け

mashupNY 12月30日

 ユダヤ教徒を標的にした憎悪犯罪が頻発していることを受け、ニューヨークのビル・デブラシオ市長は29日、警察官の増員や中高生を対象とした憎悪犯罪に関する教育カリキュラムの実施など、犯罪防止に向けた一連の対策を発表した。
https://www.mashupreporter.com/nbc-mayor-announce-measures-to-combat-anti-semitic/

7)日本の世論2019 毎日新聞・埼玉大共同調査 社会の多様性、前向き

毎日新聞 12月30日

 ヘイトスピーチについては、「法律などで規制するより、特定の国や民族に対する誤った認識を正す方がよい」が42%。一方、何らかの規制が必要と考えている人も41%でほぼ拮抗。
https://mainichi.jp/articles/20191230/ddm/010/040/018000c

8)「中国人は採用しません」差別発言に在日コリアン3世が思うこと

現代ビジネス 1月2日

 時が経つにつれ、震災の話はだんだんされなくなり、3年のときは、在日コリアンへのヘイトスピーチが問題になった。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200102-00069479-gendaibiz-kr&p=1

9)2020年代の希望のありか:後戻りできない激動の10年を越えて

Rolling Stone 1月2日

 人種差別をめぐる闘争という部分では左翼的な政治観と同調するところもあるんですが、その一方で、その価値観の基盤をなしているのは非常に保守的な家族主義や地域主義であったりもします。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200102-00032817-rolling-musi&p=1

10)斎藤幸平氏が警鐘 カリスマ政治とヒーロー待望論の危険性

日刊ゲンダイ 1月3日

 日本が輝いていた時代への郷愁と、今の生活を失うかもしれないという「恐れ」が、反中・嫌韓の排外主義を生んでいる。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/267003

11)純文学雑誌は転換期を迎えている――『文藝』リニューアル成功が浮き彫りにした重い課題

yahoo!ニュース 1月3日

 『新潮』2018年12月号の「差別と想像力」特集、『文藝』の「韓国・フェミニズム・日本」特集は、書店に中韓ヘイト本が多く並ぶ残念な現状に抗う姿勢を示したものでもあった。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200103-00010004-realsound-ent

12)日本右翼のヘイトスピーチを間近で聞いた

ハンギョレ新聞 1月3日

 昨年8月10日、東京で開かれた「平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動」都心行進に参加した時のことだ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200103-00035348-hankyoreh-kr

5.NO HATE TV 第77回「2019 ヘイト・クリスマス! 今年最悪のヘイト王決定戦

https://youtu.be/W5WIiBEcRkQ

クリスマスの今宵、安田サンタクローイチさんと野間さんでお送りします。

安倍政権に群がる クズの群れ

 伊藤詩織さん裁判で山口敬之が敗訴。当然の結果ですが賠償金330万は少ない。長尾敬、杉田水脈、千葉麗子、花田紀凱、門田隆将、加藤清隆、はすみとしこなど群がっていたクズのみなさんが逃げ始めた。上念司、足立康史など。全員安倍サポーターでしょう、と野間さん。

 歴代の政権を見てもここまで堕落・劣化したのは見たことがない、と安田サンタさんも言います。

 沖縄方面にもクズがたくさん。嘘とヘイトスピーチばかり。レイプの逮捕状もみ消しってすごいこと。もみ消した人は警察の中で安倍政権に近い人。すべてが腐敗しきっていて昔のソ連、ナチスでいい思いをしていた人たちと同じ、と野間さん。

2019TOP10 10位「令和」

 「令和ナショナリズム」が盛り上がりました、と安田さん。カウントダウンや特番一色。「礼和時代の幕開け」というプロパガンダ。国民の総意として押し付ける道具として「令和」が機能した、と言います。

 70年.80年代若者はほぼ左翼、天皇の悪口言ってたのに80年・90年代になって天皇が良い人に。今天皇制がすごくヤバイ、と野間さん。「令和」とは言わない。あいちトリエンナーレも最初は慰安婦問題だったのが途中から天皇問題に。天皇問題なら国民が味方してくれるだろうと。日本に対するヘイトスピーチという言い方は、天皇は国民の総意だから天皇を悪く言うのは日本人に対するヘイトスピーチだ、という言い方なのだと思う、と言います。

 憲法上、天皇は国の象徴として機能しているのだから国民の総意として機能しているわけではないし、政治的な意味合いをもたせないという立場なのだから批判は当然あってよい。天皇、天皇制、元号批判は表現の自由の範囲内。それを許さないというのは排他的な空気の中で行われていること。天皇が高麗神社に行った時は「天皇反日」、「天皇親韓」「天皇売国奴」とネット上にあふれた、と安田さん。

2019TOP10 9位 「ヘイト役人」

 厚労省の労働基準局賃金課課長武田康祐と日本年金機構世田谷年金事務所所長葛西幸久です。
 ヘイトスピーチをするわするわ、 日本の異常さを浮き彫りに。賃金課長武田は空港で暴れまくり、年金事務所長はツイッターでヘイトスピーチばかり。仕事を辞めさせられてはいないようですと野間さん。

 公務員ヘイトは、公的制度に対する信頼を失わせるだけではなく明らかな法令違反、と安田さんが言います。

2019TOP10 8位「アイヌ新法」

 初めてアイヌが日本の先住民族と明記されたことは画期的、と安田さん。

 ヘイトスピーチを禁ずる、という趣旨の文言が付帯決議の中に盛り込まれたのですが、逆にバックラッシュでアイヌに対するヘイトスピーチが激化しているという報道も。規制緩和が「特権」である、というような。
 寿都町議会の小西正尚議長が「在ヌでしょう。アイヌ利権に寄生した在日団体が」などとツイート。謝罪はしたが、議会としてどうするのか問われている、と野間さん。 小林よしのりがアイヌ「利権」として批判。そのターゲットの一つが白老町の「民族共生象徴空間ウポポイ」です。

 あほらしい。在日特権と同じで、マイノリティは利権で守られているという文脈に取り込もうとする、と安田さんがあきれます。

2019TOP10 7位「ミルクシェイクチャレンジ」

 イギリスで極右候補トミー・ロビンソンがミルクシェイクをぶっかけられた件。これよかった。日本でやったら逮捕されちゃいますけど。こういうのは平和的な抗議なんだと主張し始めた。もっと共有できればと野間さん。

 バーガーキングは「私たちは週末もミルクシェイクを販売しています。楽しんで」と。痛快でした、と安田さん。

2019TOP10 6位「ゴゴスマ」

 ゴゴスマだけでなく全部のワイドショーがだめ、と野間さん。

 テレビ局の社内研修を担当したが驚くほどヘイトスピーチに対する認識が足りない。ヘイトスピーチの定義から話さないと理解されない状況が報道・文化情報部門でも。愕然とした、と安田さん。

 ゴゴスマでは8月27日に武田邦彦、29日に東国原英夫がヘイトスピーチをした。ほかにもあり8月はヘイトサマーの感あり。ルワンダの千の丘ラジオみたいなことを全テレビ局がやっている、と野間さん。

2019TOP10 5位「ヘイト選挙」

 統一地方選でヘイトスピーチ。
 桜井誠が都知事選に出た時から懸念されていたこと。さくま吾一は川崎から出馬、川崎の反ヘイト条例をつぶすため立候補したが存在そのものがヘイト、と安田さんは怒ります。

 地方選に多くの日本第一党が立候補した。排外主義がヘイトスピーチと結びついてひどいことになっていく。日本に限らず、世界でも。ショックだったのは立憲民主党から出るはずだった候補者に結構ヘイターがいた。リベラル保守といわれる人の中にヘイトが蔓延している、と野間さん。相模原市でも日本第一党候補が3人出て反対も活発化した。川崎に続く反ヘイト条例は相模原市なのでは。

2019TOP10 4位「入国管理局」

 去年から引き続きひどい、と野間さん。

 虚偽罪です。人の命を軽視、人権無視と安田さんが怒ります。

 3月には救急車を呼んだのに乗せてもらえない。大村では暴言。40代ナイジェリア人の死亡も大村、と野間さん。

 カメルーン人の放置死は裁判中です。苦しんでいるのに放置ですよ、と安田さん。

 2016年くらいからひどい。入管庁からオリンピックに向けて数の「縮減」を目標にとの通達が出ているらしい。もういやだと言って帰るのを待っている、と野間さん。

 治安政策であり安価な労働力としてしか見ていない。移民法でもなんでもない。外国人政策がいかにないか、人権の観点がいかに抜け落ちているか、と安田さんが言います。

2019TOP10 3位「Jアート」

 あいトレでの「表現の不自由展」Jアートです。日本のアーティストがノンポリすぎて政治を持ち込むなという反応がすごかった。ニーメラーの警句のごとく。少女像の展示が再開されてよかったと野間さん。

 群馬県高崎市県営群馬の森にある朝鮮人連行の碑の撤去問題は高裁で今裁判中。歴史の書き換えが進んでいることは警戒すべき。今行政によって各地で書き換えが進行中と安田さんが言います。

2019TOP10 2位「対韓輸出規制」

 輸出規制は嫌がらせ。その結果ビール・フッ素輸出減、対馬市の観光客の激減など日本経済に打撃を与えただけ、と野間さん。
 日本政府は日韓条約で賠償はすべて済んでいるとの立場だが、個人請求権は消えていない。韓国の大法院は、賠償を日本政府にしろと言っているわけではなく、日本企業に対して言っているのだから、そもそも日本政府は関係ないというシンプルな問題、と野間さん。

2019TOP10 1位「川崎反ヘイト条例」

 おめでとうございます。
 刑事罰を設けたこの1点に尽きる、と安田さん。

 「私たちは守られました」との石日分さんの言葉に集約されている、と野間さん。法律で守るしかない状況になっていた。ヘイト解消法では減らなかったヘイトスピーチだがさくま吾一らが立法事実を積み上げてくれたおかげで、罰則付きの「差別野ない人権尊重のまちづくり条例」ができたのだと思う。「勧告→命令→告発」の3アウト制。罰金最大50万。付帯決議も付きました。

 川崎以外の自治体でも条例に向けての取り組みが進んでいる、これから社会の流れを作っていくと思う、と安田さん。

2019年最悪ヘイト王

 ベルゼブブ(蠅の王)に相当するのは河村たかしです。おめでとうございます!

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

テン年代最悪ヘイト事案 TOP10 10位「川東大了 水平社前差別街宣」

 2011年1月22日奈良の水平社前でヘイトスピーチ。部落解放同盟は裁判で川東に勝ちました。解放同盟はどうしていいかわからなかったのでは?今まで遭遇したことがなかったのではと野間さん。

テン年代最悪ヘイト事案 TOP10 9位「在特会/桜井誠 朝鮮大学校前脅迫」

 2008年11月から2011年11月まで。ひどいヘイトスピーチは法務省の勧告によりnet上から削除されています。

テン年代最悪ヘイト事案 TOP10 8位「朝鮮学校無償化除外」

 2010年4月から現在まで。大きな制度差別がそのまま、と野間さん。

 上からの差別がいかに大きな影響を与えているか、と安田さん。

 2010年ころはすぐ無償化になると思っていた、と野間さん。4月に無償化除外を言ったのは管直人。理由は「国民感情」と。

テン年代最悪ヘイト事案 TOP10 7位「主権回復を目指す会 池袋中国商店襲撃事件」

 2009年9月26日。池袋駅北口の「チャイナタウン」で中国商店が襲撃された。当時は在特会と主権回復を目指す会は一体化していた。新大久保の「お散歩」の原型でもある、と野間さん。当時は秋葉原の中国人観光客を襲ったりしていました。

テン年代最悪ヘイト事案 TOP10 6位「川崎・桜本ヘイトデモ」

 2015年11月~2016年1月ころのひどいヘイトデモです。

テン年代最悪ヘイト事案 TOP10 5位「在特会・鶴橋大虐殺」

 2013年2月24日。 桂田智司の娘の当時中学校2年生の桂田雅が「鶴橋大虐殺を実行しますよ」と。これが大きなカウンターのきっかけにもなった。生粋のヘイト親子、と野間さん。

テン年代最悪ヘイト事案 TOP10 4位「在特会 フィリピン人一家排斥デモ」

 2000年4月11日。瀬戸弘幸、村田春樹もいた。ずっと同じ少人数がやっている。在留特別許可を出すか出さないかという入管問題でした。2009年までは「在特」といえば「在留特別許可」のこと。 今の入管の処遇と全部つながっている、と野間さん。在特会が知られるようになったのはこのデモから。

 この醜悪なデモの動画によって会員が急増したんです、と安田さん。デモ自体も醜悪だが、卑劣なのは子供が通っている中学校の前で名前を連呼。その子は学校内にいたんです、と憤ります。

テン年代最悪ヘイト事案 TOP10 3位「在特会 新大久保お散歩」

 2010年~2013年。
 デモの後にお散歩と称して商店などを歩く違法デモ。公安は商店をというより在特会を守っている、と野間さん。それに業を煮やした我々が立ち上がり一瞬にして撃破(笑)。2010年ころから難癖をつけていた。
 名古屋でも中華料理店の女性への「南京事件」恫喝事件もあった。

 在特会は、子ども、お年寄り、女性、障がい者、弱い立場の人ばかり狙う卑劣なクズと安田さん。
 そのクズが10年間活動できているということが我々の反省点、と野間さん。

テン年代最悪ヘイト事案 TOP10 2位「在特会 朝鮮学校襲撃事件」

 2009年2月4日。
 2009年が起点と言えるのでは、と野間さん。池袋の「クリスタルナハト」も、フィリピン人一家排斥デモも2009年。一気にパンデミック的に出てそこからビックバン、膨張し続けているヘイト宇宙みたいな状況。

テン年代最悪ヘイト事案 TOP10 1位「やまゆり園虐殺事件」

 2016年7月26日
 投票でも一番多かった。意外だったのは、みなさんこれをヘイトクライムとしてきちんととらえていることです。しかもこの事件は安倍政権下でないと起きなかっただろう、と野間さん。

 19人が亡くなったこの事件をヘイトクライムと認識していたメディアがどの程度いるのか。RKB毎日放送の神戸さんとかいるが少ないと思う。植松被告は優生思想、ヘイトクライムという言葉を知らなかった。ナチスが障がい者を殺害したT4作戦も、ニュルンベルク法も知らない。けれど見事にそれを踏襲して掲げている思想がまさにそれ。怖い、と安田さんが言います。

 彼はナチスの本を読んでやったわけではなく、安倍政権のために頑張りました、みたいな手紙を書いてる。直接的な安倍政権の影響のもとに起きた事件であり、この10年間、障害者、女性、子ども、貧乏人、ホームレスとかに対して攻撃するということを政権にいるものが手助けしている。生活保護バッシングは片山さつきが煽って在特会が街宣してておじいさんを殴るということがあった。
安倍政権の人たちが何らかの形で関与している。だから障がい者を殺すのは国のため、ほめてください、と。こんな異様な事がありますか、と野間さん。

 もうモラルの問題ではなくて、クズが集まる体質を政権自体が持っている。レイパー、ドロボウ、詐欺師、ありとあらゆる悪いやつが回りにいる。そのことが10年間の振り返りでわかる。最初の2,3年の民主党政権に対する反発でヘイトスピーチのムーブメントが大きくなった側面も大きい。民主党に対するバックラッシュ。ヘイトと安倍政権は切り離せない。その象徴がやまゆり園虐殺事件だった。

 日本の政権、経済界などの上のリーダーたるべき人たちの中に蔓延している。このクソ野郎、と言っていくことが次の10年の課題になると思います、と野間さんが語ります。

来年はもっといいニュースを報じることができるといいですね、との安田さんの言葉で終わります。
(まとめ・文責:のりこえねっと事務局)

6.編集後記

 年明け早々、きな臭いニュースが飛び交っています。米国によるイランの司令官暗殺事件がイラクでありました。現地に住む高遠菜穂子さんは「情報を読み違えないように努めて冷静に」とおっしゃっています。肝に銘じなければいけませんね。
 また、信じられないほど多くの命が彼の指揮の元で奪われてきたから(司令官の訃報に)「ホッとした」「だからと言って米軍支持ではない」「イラクを戦場に使うな」という市民の声が多いのではとも書いておられます。
https://iraqhope.exblog.jp/29866057/
1月17日に都内で報告会を予定とのこと。お時間ある方は是非。(お)
★メールアドレスのご変更、配信停止、お問い合わせ等は下記フォームよりご連絡下さい。
https://norikoenet.jp/about_us/contact_us/

のりこえねっと通信224号 2020年1月8日発行

mailmag@norikoenet.jp(配信専用)
発行:のりこえねっと事務局
運営団体:のりこえねっと
〒164-0001
東京都中野区中野5丁目67-6
ビジネスハイツ中野705号室 協同センター・東京 気付

公式サイトURL https://norikoenet.jp/
Twitter https://twitter.com/norikoenet
Facebook https://www.facebook.com/norikoenet/
(C) のりこえねっとAll rights reserved.
facebook twitter