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■■■■■ -ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク-
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■■■ のりこえねっと通信0235号2020年6月10日発行
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 ◆転送歓迎◆
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★配信専用アドレス[ mailmag@norikoenet.jp ]よりお送りしております。
 
賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま
多少落ち着いたかに思えるコロナウィルス流行禍ですが、皆さまいかがお過ごしですか。
ご案内が遅くなりましたが、賛同者の方々には4月末に2019年度の決算報告・活動報告をお送りしております。どうぞご覧ください。
今後とも、のりこえねっとにご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

本日10日20時からはNO HATE TV「第88回 "All Lives Matter" はなぜだめか」を
放送いたします。どうぞご覧ください。


<今号の目次>
  1. 6月10日のりこえねっとTV NO HATE TV のお知らせ
  2. 反レイシズム情報
  3. ヘイト街宣・デモ警報
  4. 新聞・雑誌記事・Webより
  5. 5月27日 のりこえねっとTVダイジェスト「NO HATE TV第86回」
  6. 6月3日 のりこえねっとTVダイジェスト「荒野に種をまく第5回」
  7. 編集後記

1.のりこえねっとTV NO HATE TV 第88回「"All Lives Matter" はなぜだめか」

https://youtu.be/WUUXzjVx7ok

 Black Lives Matter 運動のリアリティが少ない日本では、アジア人への差別との共通項を見出す善意から「すべての命が大事だ」と言ってしまいがち。
 しかし "All Lives Matter" は2016年の時点で、白人至上主義者のスローガンだった。そこには在特会やネトウヨの言う「日本人差別」と同じ論理の、差別被害の簒奪がある。
 ほかにツイッター凍結、大村知事リコール運動、ナヌムの家問題など、今回もネタてんこもり!

<出演者>
◆安田浩一(やすだ・こういち)
ジャーナリスト。労働問題、差別、人権問題などを中心に取材・執筆活動を続けている。「ルポ 差別と貧困の外国人労働者」(光文社)「ネットと愛国」(講談社)「ヘイトスピーチ」(文藝春秋)、「沖縄の新聞は本当に『偏向』しているのか」(朝日新聞出版)、「『右翼』の戦後史」 (講談社)、「団地と移民」(KADOKAWA)など。
Twitter: https://twitter.com/yasudakoichi

◆野間易通(のま・やすみち)
C.R.A.C.メンバー。著書に『「在日特権」の虚構』『実録・レイシストしばき隊』(河出書房新社) など。

[NO HATE TV]
Twitter: https://twitter.com/nohatetv (不当にも現在凍結されています!)
Facebook: https://www.facebook.com/nohatetv

[のりこえねっと]
公式サイト: https://norikoenet.jp/
Twitter: https://twitter.com/norikoenet
Facebook: https://www.facebook.com/norikoenet

2.反レイシズム情報

★集会・デモ・セミナー・上映会などのお知らせを掲載します。
☆新型コロナウイルス流行によりイベントが中止・延期あるいはオンライン開催になっています。主催者にお問い合わせの上ご参加ください。

1)ロックを武器に人種差別と闘った英国の若者たち-“ロック・アゲインスト・レイシズム” を追ったドキュメンタリー「白い暴動」


6/13~ 神奈川、大分で公開!
★2019年ロンドン映画祭 最優秀ドキュメンタリー賞

解説(映画.com:https://eiga.com/movie/92551/)
1970年代後半のイギリスで、音楽を通して人種差別撤廃を主張し続けた若
者たちによるムーブメント「ロック・アゲインスト・レイシズム」に迫ったドキュメンタリー。

作品情報:2019年製作/84分/G/イギリス
原題:White Riot
配給:ツイン
公式サイト: http://whiteriot-movie.com/
予告編: https://www.youtube.com/watch?v=vKkB9zywzrw
全国各地で公開予定。公式サイトをご覧ください。

2)≪要申込≫(6/12中)YouTube24時間限定配信
同志社大学日朝関係史講座「関東大震災時における朝鮮人虐殺」

案内→ http://www17.plala.or.jp/kyodo/
チラシ→ http://www17.plala.or.jp/kyodo/0725.pdf

日本と朝鮮の友好を願う2020年度同志社大学日朝関係史講座
総合テーマ:~朝鮮解放から75年~日朝関係のいま、むかし

日時:6月13日(土)正午より
場所:YouTube上にて毎週土曜日正午から24時間限定配信
講師:西村直登さん・同志社大学教員
参加費:無料
参加資格:一切なし(どなたでも参加できます。)
主催:同志社大学KOREA文化研究会

※事前連絡要(動画はセキュリティの関係上「限定公開」となりますので、受講を希望される方は下記の連絡先に、配信前日(金曜日)までにご連絡ください。
連絡先:doshisha_koribun@yahoo.co.jp (担当:李宗海)

以後の予定:
  • 6月20日(土)「新型コロナウイルス感染症拡大と日本の対朝鮮半島報道」森類臣さん 立命館大字客員准教授 
  • 6月27日(土)「朝鮮民主主義人民共和国における美術について(仮)」喜多恵美子さん・大谷大学教員
  • 7月04日(土)「在日外国人無年金問題について」永井哲さん 中井智子さん
  • 7月11日(土)「幼保無償化、高校無償化除外からみえる日本の排外主義 金東鶴さん・在日本朝鮮人人権協会副会長
  • 7月18日(土)「韓国映画の歴史と現在~日本との関係~」張惠英さん・立命館大学教員
  • 7月25日(土)「激動する朝鮮半島情勢について~日本と朝鮮の『いま』~」康宗憲さん・韓国問題研究所代表

3)小池百合子東京都知事、追悼文送付拒否
~TRICK~「朝鮮人虐殺」を無かったことにしたいひとたち 

お話:加藤直樹さん
日時:6月24日(水)18:30開場/19:00~21:00
場所:スペースたんぽぽ(千代田区神田三崎町2-6-2 ダイナミックビル4階
電話:03-3238-9035 ファックス:03-3238-0797
主催:たんぽぽ舎
参加費:800円

3.ヘイト街宣・デモ警報

★★ カウンター行動(抗議行動)される際は十分お気をつけ下さい。★★
★★ 経験が少ない方は、複数での参加をお勧めします。 ★★
★★ 無告知のヘイト街宣にご注意ください ★★

1)福島駅前街宣

日時:6月14日(日)14:00~
場所:JR福島駅東口 中合ツイン広場付近
主催:反日勢力を許さない福島県民有志一同
現場責任者:桑原一真

2)渋谷 街宣

日時:6月14日(日)14:00~
場所:渋谷駅スクランブル交差点
主催:6.14中国・韓国からの入国規制継続を!国民アクション実行委員会
現場責任者:九十九晃(実行委員)

3)秋葉原 末広町街宣

日時:6月14日14時集合
場所:秋葉原 末広町 錬成公園
主催:日本を愛する国民の会
現場責任者:新妻舞美

4)市ヶ谷駅前→朝鮮総連前デモ

日時:6月15日(月) 13:00〜15:00の予定
場所:駅頭街宣 13:00〜13:40 市ヶ谷駅前交番付近
   抗議街宣 14:00〜15:00 朝鮮総連中央本部前
主催:朝鮮総連本部をさら地にする会(代表代行・佐藤悟志)

5)川崎駅前 街宣

日時:7月12日(日) 14:00~15:30
場所:JR川崎駅東口ロータリー付近
主催:日の丸街宣倶楽部

#ヘイト行動情報
 もし街中で見かけたら、このタグをつけてツイートしてください。以下の情報があるとわかりやすいです。
  • 場所(駅・交差点名、目印の建物など)
  • 人数がわかる全景写真
  • 団体がわかる幟や弾幕の写真
  • 弁士の顔写真

4.新聞・雑誌記事・Webより

1)フェイスブックの「ヘイトスピーチ削除数」が過去最高を記録

Forbes 5月24日

 2020年1月から3月のあいだにフェイスブックが削除したヘイトスピーチのコンテンツ数は、960万件と記録的な数にのぼっている。
https://forbesjapan.com/articles/detail/34652

2)時代の正体〈604〉ネット脅迫事件(下)ヘイトクライム断罪を

神奈川新聞 5月27日

 川崎市川崎区の在日コリアン3世、崔(チェ)江以子(カンイヂャ)さん(44)を差別ツイートで脅したとして、川崎署は「極東のこだま」を名乗る藤沢市の男性(50)を脅迫容疑で書類送検した。
https://www.kanaloco.jp/article/entry-30731.html

3)「日本キリスト教団」の名で外国人ヘイト 日本基督教団が抗議声明

CHRISTIAN TODAY 5月30日

 外国人と関わりのある特定の事業所に対し、「日本キリスト教団」の名称を不当に用いて「早く日本から出ていけ!」などと記した文書が送られていたことが判明したとし、日本基督教団は29日、「『外国人ヘイト』による人権侵害に抗議する声明」を発表した。
https://www.christiantoday.co.jp/articles/28098/20200530/uccj-hate-crime.htm

4)「警官に押さえ込まれけが」 渋谷署前で200人が抗議デモ クルド人訴えに共鳴

毎日新聞 5月30日

 今回のデモを呼びかけた男性(28)は「何もしていない人に暴力を振るっており、明らかに不当だ。警察の外国人差別は許せない」と話している。
https://mainichi.jp/articles/20200530/k00/00m/040/179000c

5)「Black Lives Matter 2020」:繰り返される人種問題と抗議運動、ミュージシャンの反応

discovermusic.jp 6月2日

 2020年5月25日、ミネアポリスでアフリカ系男性ジョージ・フロイドさんが、警察官によって首を圧迫されて亡くなりました。
https://jp.mg5.mail.yahoo.co.jp/neo/launch?.rand=6cc9jedqn4r1j#tb=fueebqqk

6)アンティファとは何者? トランプ氏のテロ組織指定は可能なのか

AFP 6月2日

 今週、ニューヨーク・アンティファ(New York Antifa)は「われわれはファシズム、人種差別、性差別、同性愛者・トランスジェンダー嫌悪、反ユダヤ主義、イスラム嫌悪、そして偏見のない世界を信じ、闘う」とツイートしている。
https://www.afpbb.com/articles/-/3286162

5.5月27日放送 NO HATE TV第87回「何人死ねばわかるのか」(ネット誹謗中傷問題)


ゲスト:上瀧浩子さん(弁護士)

京都市長選反共広告公開質問状への回答 公正な選挙を考える会

野間:公正選挙を考える会から、今日ステイトメントが出た。

上瀧:岡野八代さん、香山リカさん、白坂有子さん、中沢けいさん、ミサオ・レッドウルフさんと私の6人でやっている。今年1月に出た「大切な京都に共産党の市長は『NO』」という広告について、自由民主党、立憲民主党、社民党、国民民主党に公開質問を出した。実質的に回答したのは社民党だけ。あとは、中央は知らないとか、どこが責任を持っているのかわからないと。
 広告は反共攻撃であり、レッテル貼りされたら個人は抹消され、個々の政策が見えなくなってしまう。レッテルを貼って排除する思考方法がヘイトに似ている。

野間:社民党だけは、知らない間につくられたもので断固拒否すると。広告をつくった「未来の京都をつくる会」の会長の立石義雄さんが新型コロナウイルスに感染して4月に亡くなった。その方に責任を丸投げしようとしているわけだ。

安田:通俗的に過ぎる反共攻撃。1月に河野太郎防衛大臣が応援に駆り出されて共産党を政治の場に戻してはならないという発言をしている。竹内譲衆院議員も一党独裁などと応援演説で言っている。
 2000年にも京都で反共ビラが出た時は公明党が中心だった。東京でも1億枚という反共ビラが出た。そのとき僕は週刊誌の記者で、ビラを配っている奴をつまかえたら、創価学会の青年部だった。ビラと同時に『誰も知らない共産党の本音』という書籍やそのコピーが投げ込まれていた。版元は雷韻出版という瀨戸弘幸さんの政治的なパートナー。反共の名のもとに政治的な選択肢を単純化させることがいまだに行われている。

上瀧:ソ連が崩壊して30年も経ってこんなレトロなことがあって、しかも一定の影響力を及ぼしていることがおそろしい。

野間:30年前は左翼が存在感あったから、左翼に反対で反共というのがあったが、いまは妄想が肥大した感じ。ヘイトと絡まって中身がなく声だけでかい。

安田:今の反共攻撃は露骨、亡くなった立石さんは京都の経済界のボス。政治と経済のボスが共産党つぶしをするのはある意味おそろしい。

香山リカ講演会後援拒否 京都弁護士会が非難声明

安田:4月25日に長岡京市で「診察室から見えるリアルなニッポン」というタイトルで講演する予定だった。社会福祉協議会が市に後援依頼したが、市は名前をつらねるのを拒否。トラブルに巻き込まれる可能性があるから。

上瀧:そういう理由で後援しないのはあり得ない。

野間:脅迫もないのに及び腰。トラブルをおそれるのではなくて、リベラルの講演会がいやなんだと思う。

たった1通のクレームで削除要請?

野間:ラジオの人権啓発番組。戦時中の強制労働は事実ではないので削除できないかと、ネトウヨのクレームがあった。結果的に残ったが、削除要請が入ったのは人権啓発の部署。林えいだいさんの著書『インドネシアの記憶 オランダ人強制収容所』のなかに強制連行された人々のくだりがあった。

上瀧:政府の考えと違うことがひっかかっている。

野間:上からの歴史否認はあまねく影響する。

関東大震災朝鮮人犠牲者 追悼式典に「誓約書」???

野間:関東大震災朝鮮人虐殺犠牲者追悼式に対し、東京都から「順法誓約書」の提出が求められた。この3年くらい「日本女性の会 そよ風」が同じ時刻に日本人犠牲者追悼式をし、そのなかで虐殺は嘘だとスピーチしたり、ビラをはったりしている。東京都が「横網町公園において9月1日に集会を開催する場合の占有許可条件について」を出した。

安田:式典後すぐ主催者側は翌年の占有許可を申請している。ところが昨年は許可がおりなかった。都の文書は、拡声音量装置は使用しないなどの誓約書を都知事に提出すというもの。25メートル離れた石原町でそよ風の慰霊祭が行われている。石原町4つの町内会長に取材したが、そよ風から挨拶も協力要請もないという。

野間:トラブル起こしているのはそよ風のほうだけ。カウンターには慰霊祭には参加しないよう言った。慰霊祭の参加者がそよ風に妨害したことになるから。そよ風をBANできると思う都の職員はいないのか。

安田:一部はいる。そよ風の目的は慰霊祭をつぶし、都が管理する公園にある慰霊碑を撤去することだと思う。

留学生は成績上位3割限定???

安田:学生支援給付金は、全留学生の1割くらいしか支給されない。成績上位者に限定している。

野間:すべての政策において、風俗やパチンコ店は除外など、意味のない線引きしている。差別的な区別をしないといけないような脅迫観念を感じる。

安田:5団体が「『学生支援給付金』に関しすべての困窮学生への給付を求める声明」を出している。成績要件は差別。

野間:必死で言わないと。いちいち#つけないと変わらない。

安田:給付金も住民票がないという理由で支給されない。日本政府は条件をもうけて福祉の手からこぼれおちる人をつくっている。

上瀧:政府が考える法的でまっとうで人たちが好きなんじゃないかと。

TOKYO POLICE BRUTALITY

2020年5月22日渋谷区東3丁目付近の映像。
「触らないで。何もしていないよ」という外国人男性の声。押さえつける警察。「ふざけんなよ。なめんなよ。黙れ」の怒号。

野間:何もしてないのに警察がしつこくついてきたので、怒ったらああいうことになった。職務質問は有色人種の方がされることが多い。こっちが切れると警察はしゅんとするだけど、外国人は委縮しちゃうんで調子に乗る。本来は報道で問題にすべき。国会議員は石川大我さんが動いてる。渋谷の映像は警官が取り上げて削除したが、同時にクラウドに上がる設定になっていたから復旧できた。削除は違法行為。
 今週、渋谷署の前でデモがある。ほっといたらひどい人権侵害になる。被害者は頸椎捻挫。場合によっては死ぬ。入国管理局でも制圧で死んでいる。
 5月25日、アメリカのミネアポリスで首をおさえられ亡くなった黒人がいて、今日、ミネアポリスでは大規模な抗議行動が起きている。2014年も警察に押さえられ「息ができない」と言って死んだ黒人がいた。
 6年たっても同じことが起きている。渋谷の状況も変わらない。アメリカでは見ていた周りの人が怒っている。日本でもみかけたら映像を撮ったり、止めないと。

安田:Black lives Matterの運動が出てくる。アメリカは声をあげる回路ができている。

何人死ねばわかるのか ネット誹謗中傷問題

野間:リアリティ番組「テラスハウス」に出演していた木村花さんがネットで誹謗嘲笑されていた。

安田:これは私たちにが過去に何度もみた風景。ネット上で人格そのものを攻撃し死に追い込むということが行われてきた。攻撃側は野放しにされていた。誹謗中傷の場を与え、煽った側の責任はどうなるのか。

野間:リアルにまずいという認識をもたないといけない。僕は2チャンネルでひどい誹謗中傷にもあってたこともある。社会の評判や人の対応に影響が出たりする。いじめる側は架空の存在になれるけど、相手は架空じゃない。今年の頭に三宅雪子さん、韓国では昨年、KARA元メンバーのク・ハラさんが亡くなった。誹謗中傷で亡くなった韓国アイドルは何人もいる。

上瀧:実名ではできないことをやる。花さんが亡くなってアカ消しがいっぱいあった。本人と紐づけできるようにしておかないと。

野間:上瀧さんは李信恵さんの裁判をずっとやってきて勝ったけど、李信恵さんへの誹謗中傷はすさまじかった。たまたま死ななかったという言い方もできるんじゃないかと思う。民族差別と女性差別の複合差別が何年にもわたった。川崎のチェ・カンイジャさん、伊藤詩織さんなど、女性が多い。

上瀧:女性が標的になりやすいのは女性差別撤廃委員会でも人種差別撤廃委員会でも言われている。リンダちゃんは保守速報に顔を出されたので、違う道を通って帰ったり、日常生活もまるで変わってしまった。

野間:花さんの場合、お父さんがインドネシア人で肌の色が濃いこともあり、レイシャルの要素がいじめにつながったのではという見方もあった。

安田:これも表現・言論の自由と言われる。ずっとその自由を奪われてきたのはマイノリティ。その上でたたく自由など絶対に認められない。

野間:将来起こるかもしれない不具合を避けるために、いま起きている被害を放置してはならない。被害をうけるマイノリティの人が理不尽を背負わないといけない。辻本清美さんや蓮舫さんへの誹謗中傷はほんとうにひどい。辻本さんはファクトチェックしており、余計な負担をかけさせられている。
 三原じゅん子さんが「インターネット上の誹謗中傷・人権侵害等の対策プロジェクトチーム」の座長になった。愛知トリエンナーレの問題も一般の人の問題もごっちゃにしている。自民党がヘイトスピーチPTを立ち上げたのは2014年。高市さんは国会周辺のデモの規制を検討すると言い、平沢勝栄さんは、韓国での反日ヘイトスピーチを調査しましょうと言った。さらに高市さんは「#検察庁法案に反対します」とつぶいた人の個人情報を開示させようとした。
 政府は権力や表現の自由についてわかってないが、ヘイトスピーチ解消法までもっていけた。自民党でも一定程度のまともな人たちがいることで、まとまる実例がある。

上瀧:何を開示し何を削除するのかを第三者機関が判断するのがいいと思う。

野間:「ソーシャルメディア上の名誉棄損や侮辱とを意図したコンテンツの投稿行為等に関する緊急声明」を一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構が出している。禁止事例の明示と措置の徹底。取り組みの透明性向上、健全ソーシャルメディア利用に向けた啓発、啓発コンテンツの掲載、捜査機関への協力およびプロバイダ責任制限法への対応、政府・関係団体との連携など。

安田:プロバイダ責任制限法は前からあって、削除要請など法的拘束力なし。ツイッターはヘイト垂れ流し。

野間:プロバイダ責任制限法はプロバイダの責任を軽くする。訴えられるから削除しない。発信者情報の開示には請求命令をもらわなくてはならない。お金も手間もかかる。

上瀧:開示を簡単にできる方法がないと個人の救済はどうしようもない。プラットフォームとして機能しているのか疑問。

野間:高市さんや三原さんにもうまいこと言ってやらせるという方向でいいですかね。

上瀧:自民党議員の中でも、三原さんはたたかれて、他の人はたたかれないなどあるかも。そういうのを探るのも大事。

安田:ヘイトに加担し煽動したおじさんたちがいるなかで、どう整備していくか。ガンガン言っていかないと。

(まとめ・文責:のりこえねっと事務局)

6.6月3日放送 荒野に種をまく第5回「コロナ災害、煽られる分断、地域からの繋がりの回復」

https://youtu.be/MWcbkDo5NNw

サバクトビバッタで食料危機?

池田:国連食糧農業期間が、サバクトビバッタが大量発生でアフリカの食糧不足を警告。群れで1日あたり150km移動すると。「蝗害」で食糧危機が迫る?

布施:南スーダンでも問題に。リスク要因がたくさん。自給率を高める議論をしていかないといけない。

安田:食料の分配が気になる。お金があるところに集まるのか。コロナもそういう終わり方をするのか、残念。

警察官によるヘイトクライム

安田:トランプ、国民向けに軍を出すというあたりからもう無理でしょう。ヤケクソ?「テロ」という言葉を出すことで、超法規的な対応しても仕方がないだろうと思わせたいのでは。対テロ対策というのは内側(国内)に向かう。

布施:トランプはコロナ対策に失敗。大統領選挙を前に、WHO・中国を攻撃してみたり。国内を分断させて対立を煽ってる。「アンティファ」がテロ組織だと。何を根拠に言っているのか。「アンティファ」は組織なく「運動」なのに。極左と言っていたのは実は極右の白人至上主義者だった。トランプが意図的にやっているのでは。
トランプが煽って、トランプを支持するグループが銃を抱えて警備してたり。ニューヨークでは理性的なデモも。一方、トランプは軍を要請する発言。法を無視している。
 連邦軍と州の軍は別。おそらくトランプはどうやって軍を動かすのかすら理解していないのでは。ホワイトハウス内にデモ鎮圧の中央司令部を作ったり。 軍のOBからも怪訝の声が出ている。

池田:トランプ大統領がアンティファを敵認定したことは、自分がファシストだって言ってるに等しい。日本も同じ状況。秋葉原で「こんなひとたち」と敵認定した安倍首相と同じ。

渋谷署警察官によるクルド人への職質

池田:渋谷でクルド人男性を職質して怪我をさせた問題について。

布施:子供の頃アメリカで暮らして、人種・民族によってなんで扱いが違うのか、と思ったのが原体験。日本では、これは氷山の一角。いろんなところでこういうことが行われているだろう。入管でも。人権が尊重されていない。決してアメリカの出来事ではなく、日本で起きていることだとしっかり認識しなくてはいけない。

トーンポリシング

安田:自己責任だとずっと言われ続けてきたのに、それを自分が言ったかのようにnetで「変換」された。日本のワイドショーなどのメディアはネット以下なので、それを垂れ流すだけ。見なければいいだろう、という問題ではない。ネットは匿名だからなんでも。匿名でなく実名なら言っていいのかという問題もある。デマにいくら反論しても無駄。実名、匿名ではなく誹謗中傷が問題。 怒りを持続しているのは、明らかにデマだったから。死なないでいられるのは怒りがあるから。

沖縄県議選

池田:沖縄県議選が7日にあります。政治家のファクトチェックをすべき。言ってたことをちゃんとやっているかどうか。

布施:中国が攻めてくるとか。デニー知事の与党過半数当選を自民側が阻止しようとしている。
 沖縄の選挙で必ず出てくるのがネット上のデマ。印象操作が繰り返される。政治家が煽る。それにもきちんと反論していかないといけない。

池田:石垣島、宮古島に自衛隊配備を進めている。自衛隊の必要性をみせつけている意図がある。

最後に

池田:「新型コロナ災害緊急アクション」に都市圏を中心に全国の32団体が参加しています。地方はそれほどでもとの声はありますが、身近で深刻な状況に接しています。地域の情報を発信していってほしい。暴力も貧困も見過ごさないできちんと介入していくことが大事。

安田:デマを流した人を表に引きずり出したい。おかしいと思ったら裁判を活用してやっていくしかないのかなと。

布施:医療関係者本当に大変だったのに、先日、ブルーインパルスが都心を飛んで、ただ感謝しますってのは違うだろう。
 都知事選ですが、小池知事人気ありますがいったい何をやってきたのか。公立病院、都立病院を合理化効率化の名のもとに独立行政法人化しようと。コロナの状況の中、なお進めようとしている小池知事に投票していいのか。議論していかなければ。共産・立憲が今回宇都宮けんじさんを押して、しっかり政策論争をやっていただきたい。

(ダイジェスト まとめ・文責:のりこえねっと事務局)

7.編集後記

 8日、ジャーナリストの伊藤詩織さんが、SNSで誹謗中傷を繰り返したはすみとしこほか2名を提訴しました。2年前にのりこえねっと辛淑玉共同代表にSNSで誹謗中傷を繰り返したことで提訴され、敗訴した石井孝明氏は、なんと未だに懲りもせずにツイッターでデマ、誹謗中傷を繰り返しています。しんどい作業ではあるけれど声を上げ続けること、黙らないことが求められます。伊藤詩織さんを支援し、裁判のゆくえを見守りたいと思います。(お)
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