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■■■■■-ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク-
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■■ のりこえねっと通信0188号 2018年7月24日発行
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賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま
経験したことがないほどの猛暑が毎日続いていますが、熱中症大丈夫ですか?

7月20日金曜日、東京MXテレビは、共同代表辛淑玉に対し、「ニュース女子」放映により名誉を傷つけたと認め謝罪しました。その後の記者会見などについて報告いたします。1をご覧ください

そしてお知らせです。この度のりこえねっとのWebサーバを移転しリニューアルしました。新しくなったのりこえねっとWebをよろしくお願いいたします。

https://norikoenet.jp/

本日の夜8時からはNO HATE TV 第43回「ヘイト議員杉田水脈は辞職せよ」
ぜひご覧ください。雑誌に掲載された杉田水脈議員の「LGBTは非生産的。税金を使うべきでない」などの発言に多くの批判が集まっています。安田浩一さん、野間易通さんが解説します。
ぜひご覧ください!

<今号の目次>
1.「ニュース女子」TOKYO-MX、辛淑玉共同代表に謝罪。報告記者会見
2.7月25日のりこえねっとTV 「NO HATE TV」のお知らせ
3.反レイシズム情報
4.ヘイト街宣・デモ警報
5.新聞・雑誌記事・Webより
6.7月4日放送のりこえねっとTVダイジェスト
7.編集後記

1.「ニュース女子」TOKYO-MX、辛淑玉共同代表に謝罪。報告記者会見


のりこえねっとTV https://youtu.be/SHVvn6KDEVc

昨年1月に TOKYO-MXが沖縄ヘイトデマ番組「ニュース女子」を放送しました。
この番組には多くの市民から強い批判が寄せられ、放送直後から市民有志がTOKYO-MX前で抗議行動を行いました。
また、辛淑玉共同代表はBPO人権委員会に名誉毀損の申し立てを行い、昨年12月にはBPO放送倫理委員会で重大な放送倫理違反があったと判断。
今年3月の放送人権委員会でも「人権侵害」という一番重い勧告が出されました。
これを受けてTOKYO-MXは辛淑玉代表に7月20日午前、謝罪しました。
その謝罪を受けての報告、さらにニュース女子を直接制作したDHCテレビへの対応についての記者会見を開催しました。下にまとめましたのでお読みください。

まず、金竜介弁護士より午前中の謝罪に対する報告。「MXからの謝罪は受けたが和解はしていない。MXの謝罪を持ってDHCテレビに対する訴訟に臨みたい。MX側は3月になって問題があると気付いたと言うが、自分たちは巻き込まれたと思っている。」

神原元弁護士「お詫びであるにもかかわらずまったく不十分。差別の扇動と言うべきだろう。」「マイノリティ、とりわけ女性に攻撃が集中する傾向がある。すでに3月に一人提訴している」

ついで、辛淑玉さんより「謝罪を受けることができたのは多くのマスコミと市民のMX前の1年4か月に及ぶ抗議があったから。一緒に闘ってくれてありがとうとまずお伝えしたい。ニュース女子は放送事故ではなく事件です。デマを流して沖縄の平和運動を叩いた。先にあるのはジェノサイト。」
「弱いものを吊るし上げ差別を扇動するのがいかに怖いことか。まだMXはわかってない。謝罪は受けたが和解ではない。葛藤があった、自分だけ謝罪を受けていいのかと。いつも在日は外され置いていかれ本当に辛かった。自分だけが謝罪を受けるというのは自分がそれをするということ。アイヌも沖縄も被差別部落も社会が障害になっている人もヘイトの嵐にいる。反ヘイト法ができて嬉しかったがそこから沖縄は外されていた。
一緒に戦った人が外されるのは受け入れらない選択肢だった。それでも謝罪を受けました。1年7ヶ月。あまりに時間がかかったからです。今でもあの番組は世界中で見られる。このまま放置はできないと思い今日謝罪を受けました。沖縄の友だちの顔が浮かびます。今日謝罪会場では沖縄の人への言葉をきちんと伝えて欲しいと伝えました」

田中宏さん「今まで在日の人のいろんな問題にかかわってきた。鄭香均さんは、最初にぶつかったものがやらなければと裁判を決断した。当事者がどんな思いで生きているか社会は知ってほしい」

上野千鶴子さん「MXは沖縄にも謝罪をすべき。『ニュース女子』というタイトルを口にするたびはらわたが煮えくり返る思い。女子供向けならどんなフェイクでもいいと言われているよう。信じられない。報道機関は武器。刃になり人を傷つけます」

鈴木邦夫さん「報道は刃だ。沖縄に謝罪してほしいしきちんと検証する番組を作るべき。反省、検証がなければマスコミの存在意味がない。間違っていると声をあげるものを叩く。それは愛国心ではない」

佐高信さん「辛さん1人の闘いではない1人の闘いにしてはならないと思い謝罪に同席した。MXはBPOに言われたから謝罪しただけで、両論併記にしなければと言う。あれだけのことをしたMXが辛さんの前で基地賛成の意見も紹介しなければなどと億面もなく言う」「辛さんがドイツに行かざるを得ないというのも忸怩たる思い。せめて同伴者としてここにいる。へんな両論併記が一番彼らをのさばらせている。マスコミに念を押しておきたい」

宇都宮健児さん「謝罪まで来たのはひとつの運動の成果。弁護士は人権を守るためには弱者に寄り添う。報道も同じではないか。メディアの役割は権力を監視することで弱者を叩くことではない。今回の謝罪が真摯なものかこれからのMXにかかっている。」

沖縄から高里鈴代さん「今回の番組は初めて聞いた時本当にショックだった。無力感、虚脱感。さらに辛さんを弾圧した。辛さんとともに沖縄への謝罪もあるべき。謝罪がないならこの番組を永久に保存して、いかに間違っていたか残すべき。土人、銀座でデモした時はドブネズミ、オスプレイに反対して売国奴と言われた。根深く沖縄への差別がある。マスコミがそれを正さなくてどうするのか。」

市民有志の会の川名真理さん「辛さんに謝罪があったのは辛さん個人だけではなく日本社会にとってよかった。
でも番組の訂正謝罪はない。沖縄の人への謝罪、欺かれた視聴者へは何もないのだろうか。納得はできない。まだ終わっていない」

質疑:金竜介弁護士「DHCテレビジョン、ニュース女子の司会だった長谷川幸弘氏を名誉毀損で提訴します。今月末までに損害賠償と番組差し止めを求める。

神原弁護士「石井孝明さんに対する訴訟は次回8月21日で第3回。そろそろ結審では」

辛淑玉さん「本丸はDHC。傷口が広がるまえに。MXがもし中途半端なら敵が二つになる。だから謝罪を受けたが、それは半分の足で沖縄の友人を踏み付けて上がっていくということ。だから負けるわけにはいかない。東京新聞が、特報部が大好きで、弱者に寄り添ってくれていると思った。でも東京新聞は何も処分せずに長谷川氏を円満退職させた。東京新聞の論説がやらないなら私がやります。私が唯一原告になれるポジションにいる。私がやらなければジェノサイド扇動への戦いはできない。
私よりきつい立場の後輩たちが血みどろで戦っている。彼らに恥ずかしくない在日の先輩でありたい。
朝鮮人で飯を食わないで。マイノリティでご飯をたべないで、ヘイトで金儲けしないでください。
ジャーナリストなら私のこの声に答えるべきです。
厳しい戦いになります。今回ばかりは私を助けてください。支えてください。よろしくお願いします」

最後に金弁護士より
「MXは一歩前進。これからDH Cへの戦いになる。これからも大変な裁判になる。辛さんに、ありがとうこの件に巻きこんでくれて、と言いたい。これからも戦います。注目してください」

[参考]
島崎ろでぃの写真ギャラリー
http://shimazakirody.com/journal/tokyo-mx%E3%81%AE%E8%AC%9D%E7%BD%AA%E3%81%A8%E3%81%AE%E3%82%8A%E3%81%93%E3%81%88%E3%81%AD%E3%81%A3%E3%81%A8%E3%81%AE%E4%BC%9A%E8%A6%8B/#more-3428

朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/amp/articles/ASL7N56MFL7NUCLV011.html
毎日新聞デジタル https://mainichi.jp/movie/video/?id=5811702041001
BuzzFeed https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/dhc-newsjoshi-3?utm_term=.scDYWbyrYk#.vaoDkQO2Dl
IWJ https://iwj.co.jp/wj/open/archives/427860

2.7月25日(水)20時よりのりこえねっとTV NO HATE TV 第43回「ヘイト議員杉田水脈は辞職せよ」

https://youtu.be/oliMFQmnFWY

反レイシズム運動においてはヘイト議員の代表格と考えられている杉田水脈が、「LGBTは非生産的」という発言でこれまでになく広範囲の非難を浴びている。そもそも議員になるべき人間でない彼女が、どうやって自民党の衆議院議員となったのか。徹底的に究明します。ほかに「MXTVが辛淑玉に謝罪」「右翼の戦後史」など。

【NO HATE TV】
公式サイト:http://no-hate.tv/about
Twitter:https://twitter.com/nohatetv
Facebook:https://www.facebook.com/nohatetv
【のりこえねっと】
公式サイト:http://www.norikoenet.org/
Twitter:https://twitter.com/norikoenet
Facebook:https://www.facebook.com/norikoenet

<出演者>
◆安田浩一(やすだ・こういち)
ジャーナリスト。1964年生まれ。静岡県出身。
「週刊宝石」(光文社)、「サンデー毎日」(毎日新聞社)記者を経て2001年よりフリーに。
労働問題、差別、人権問題などを中心に取材・執筆活動を続けている。
Twitter:https://twitter.com/yasudakoichi
安田浩一「ノンフィクションの筆圧」:http://www.targma.jp/yasuda

◆野間易通(のま・やすみち)
C.R.A.C。 1966年、兵庫県芦屋市生まれ。
大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)卒業後、音楽雑誌編集部を経てフリーの編集者となる。
2013年1月、「レイシストをしばき隊」(現・C.R.A.C.)を結成。
新大久保などで行われていた排外デモへのカウンター行動の一翼を担う。
Twitter:https://twitter.com/kdxn
C.R.A.C.tumblr.:http://cracjpn.tumblr.com/
C.R.A.C.Twitter:https://twitter.com/cracjp

3.反レイシズム情報

★集会・デモ・セミナー・上映会などのお知らせを掲載します。
HPのトップページにある『お問い合わせ』から 日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを300文字以内でお知らせ下さい。
https://norikoenet.jp/about_us/contact_us/

1)【要予約】コリアン・マイノリティ研究会第175回月例研究会

突っ込みどころ満載!!「『焼肉ドラゴン』(原作:鄭義信(チョンイシン))
-演劇から映画へ-在日朝鮮人史の観点からどう見る?」

お話:藤井幸之助さん(猪飼野セッパラム文庫主宰・同志社大学嘱託講師)
日時:7月26日(木)19:00~21:00
場所:猪飼野セッパラム文庫(天王寺区細工谷2-14-8)
参加費:800円・会員600円・学生以下400円 どなたでも大歓迎!・要予約
主催:コリアン・マイノリティ研究会 https://sepparam-bunko.jimdo.com

2)杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議

杉田水脈衆議院議員(自民党)が『新潮45』に寄稿した論考「『LGBT』支援の度が過ぎる」に対し、自民党本部前に集合し強く抗議しましょう。昨年2月に行われた「のりこえネット辛淑玉氏らによる東京MXテレビ言論弾圧を許さない沖縄県民記者会見」なるものにも、杉田氏は参加して、沖縄ヘイトを繰り広げています。

日時:7月27日(金)19:00~
場所:自民党本部前集合(地下鉄永田町駅3番出口)

3)反貧困ネットワーク連続講座・第1回

キャバクラから日本社会を読み解く ―おんなの仕事を見下させないために―

キャバ嬢の労働環境が守られる社会は、「おんなの仕事」が見下されたり、安く買いたたかれることのない社会。そういう社会を実現させるために個人では何ができるのか、ユニオンになればさらに何ができるのか。
キャバクラ・ユニオンの布施えり子さんと作家の雨宮処凛さんを講師に、みんなでその方法を考えてみませんか。
講師:布施えり子(「キャバ嬢なめんな。」著)×雨宮処凛(「『女子』という呪い」著)
場所:カフェ・ラバンデリア(東京都新宿区新宿2-12-9 広洋舎ビル1F)
日時: 7月27日(金)、17:30開場、18:00開始、20:30~DJタイム
参加費:無料(ただしワンドリンクオーダーお願いします)
※収容定員約30人達したら入場できない場合がありますのでご了承ください。

4)上川あやさん講演会

世田谷区の多様性を推進する条例について-つくばにも差別禁止条例を-

世田谷区で4月1日から『世田谷区多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例』が施行されました。条例制定に尽力された世田谷区議会議員のトランスジェンダーのセクシュアル・マイノリティ当事者でもある上川あやさんをお招きし、この条例の意義と成立過程についてお話を伺います。

講師:上川あやさん(世田谷区議会議員)
日時: 7月28日(土) 13時30分~
会場:イノベーションプラザ・大会議室(TXつくば駅・A3出口から徒歩3分。入り口はペデストリアンデッキからになります。)
資料代:500円
主催:差別とヘイトスピーチを許さない会・つくば
Mail:nohate.tsukuba@gmail.com
Tel:080-3935-4653(森川)
Twitter:https://twitter.com/nohate_tsukuba
Facebook:https://www.facebook.com/nohate.tsukuba /
Blog:https://nohate-tsukuba.blogspot.com/

4.ヘイト街宣・デモ警報 (閲覧注意)

★★ カウンター行動(抗議行動)される際は十分お気をつけ下さい。★★
★★ 経験が少ない方は、複数での参加をお勧めします。      ★★

1)「拉致被害者奪還!朝鮮総連解体!」新宿東口反グロ月例、移民、難民受け入れ断固反対街宣」


日時:7月26日(木)19:00~20:00
場所:新宿駅東口 アルタ向かい
主催:反グローバリズム国際保守連合
現場責任者:遠藤修一(Twitter:@endoshuichi)

※6月の街宣は圧倒的なカウンターの抗議が行われました。そのせいか30分短縮されています。

2) 日本第一党 神奈川県本部 川崎駅街宣

日時:8月14日(火)16:00~
場所:川崎駅前
主催:日本第一党 神奈川県本部

※6月の同様の街宣では、レイシスト=日本第一党の数十倍のカウンターが抗議に取り囲み、中止に追い込みました。

5.新聞・雑誌記事・Webより

1)弁護士懲戒請求 ネット扇動者の情報開示求め提訴

毎日新聞 7月14日

インターネット上の扇動を背景に約3000件の懲戒請求を受けた弁護士が、ブログで請求をあおった人物の個人情報を開示するようサーバー管理会社に求め、大阪地裁に提訴した。
https://mainichi.jp/articles/20180714/k00/00m/040/214000c

2)ついにYouTubeが「ヘイトスピーチ禁止」を明示、ただの規約違反を「外国勢力の陰謀」と主張する人物も

BUZZAP! 7月17日

人々の差別意識や憎悪を煽る動画が規約違反だとして、「明治天皇の玄孫(やしゃご)」という血筋を売り物にするタレントの竹田恒泰氏、ヘイトスピーチで知られる「在特会」生みの親・桜井誠などの公式チャンネルが削除されたYouTubeで、「ヘイトスピーチ禁止」が明確化されました。
https://buzzap.jp/news/20180717-youtube-ban-hate-speech/

3)ヘイトスピーチで公共施設使用規制 京都市がガイドライン

京都新聞 7月17日

京都市はこのほど、ヘイトスピーチ解消法を踏まえた公共施設の使用規制の基準を示すガイドラインを施行した。
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20180717000159

4)Facebook、Twitter、YouTubeが米議会で証言--不適切コンテンツ問題で追及される

CNET 7月18日

Facebook、Google傘下のYouTube、Twitterは米国時間7月17日、米議会の議員らに対し、謝罪の意を表明したが、すべてが自分たちの過失というわけではないことを理解するよう求めた。
https://japan.cnet.com/article/35122621/

5)フェイクニュースやヘイトはどのようにして生まれ、広がるのか?

ダ・ヴィンチニュース 7月18日


『フェイクと憎悪:歪むメディアと民主主義』(永田浩三/大月書店)  2018年3月、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は、MXテレビで放送されていた『ニュース女子』という番組において、在日コリアン女性の辛淑玉さんの名誉を棄損する人権侵害があったことを認めた。
https://ddnavi.com/review/473067/

6)やまゆり園事件から2年 入所者の親らが投げかける「事件の本質」とは?

アエラドット 7月19日

殺傷事件から間もなく2年。現場は再生に向けて動き出しているが、今も被告の障害者差別は続く。
https://dot.asahi.com/aera/2018071800037.html

7)津田大介「裁判で明確化したプラットフォームの責任」

アエラドット 7月20日

仙台市の元会社役員の男性がポータルサイト大手のヤフーの掲示板に虚偽の事実を書き込まれ精神的苦痛を受けたとして、同社に投稿記事の削除などを求めた訴訟の判決が9日あった。
https://dot.asahi.com/wa/2018071800018.html?page=1

8)豪女子ラグビー、同性カップル選手のキスめぐるヘイトにラグビー連盟が華麗な反撃

BUZZFEED 7月20日

ビッグゲームを敵同士として戦った同性カップルの女子選手。試合後に互いをたたえあいキスを交わす写真に、多くの賞賛と一部ヘイトが寄せられた。
https://www.buzzfeed.com/jp/otilliasteadman/australia-nrl-rugby-kiss-karina-brown-vanessa-foliaki-1?utm_term=.kxj3xQoWb#.qbAX4Q3gl

9)LGBT 「生産性なし」自民・杉田議員の寄稿が炎上

毎日新聞 7月21日

自民党の杉田水脈(すぎた・みお)衆院議員(比例中国ブロック)が月刊誌への寄稿で、性的少数者(LGBTなど)について「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子どもを作らない、つまり生産性がないのです」などと書き、ネット上で炎上している。
https://mainichi.jp/articles/20180722/k00/00m/040/028000c

10)「ヘイトスピーチ対応課題」8割

NHK 7月21日

ヘイトスピーチと呼ばれる差別的な言動の解消を目指した法律の施行から2年となるのに合わせ、NHKが全国の都道府県などに実態を尋ねたところ、少なくとも4分の1の自治体で法律の施行後もヘイトスピーチが行われていたことがわかりました。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180721/0015106.html

6.NO HATE TV NO HATE TV 第42回「ツイッターがおかしい」

https://youtu.be/jGWTfMh7kBc

★「#サッカーヘイト」

今年のロシアでのワールドカップでもヘイトスピーチが。
(セネガル代表に対する「土人」という言葉を含むツイートを見ながら)「土人」て流行語になってる。
「#サッカーヘイト」はARIC がヘイトを監視するために作ったハッシュタグ。ほかにコロンビア人、セネガル人にも「土人」とのツイートが。「見分けがつかない」これもダメ。こういうのはポーランド人には言わない。
ARICは「サッカー差別監視プログラム」を公式に立ち上げ、FARE(サッカーの反差別NGOネットワーク・FIFAと提携している)とともに監視をしていた。新しい試みです。
サッカーに政治を持ち込むな政治をサッカーに持ち込むなと言うが、サッカーは政治そのものなのではないか。今回会場はロシアで、盛り上がっている裏でプーチンがシリアにめちゃくちゃしているのを覆い隠す役割もしている。2年後のオリンピックもそういう機能をしそう、させる気満々。政治持ち込みまくり。はっきり言って戦争の代わりでしょうと野間さんが言います。

★保守速報(笑)

広告が入らないとやっていけないもの? 金が入らないとやらないんですか、保守でもなんでもないと安田さんが憤慨しているところで、野間さんが、李信恵さんが保守速報を訴えていたヘイトスピーチ裁判控訴審での結果を報告します。
被告の控訴は却下、判決ではさらに踏み込んだ言い方をしています。
「被告はそのままコピーしただけ、と言うが、独立した別個の表現行為。/ブログ記事の掲載は新たな文書の配布にあたる。/(保守速報側の主張に)意味がない。/人種差別にあたり、「具体的行為を扇動されたりすることもあり得ないとはいえない。/(女性差別にあたる用語を使用されて)自己に対する客観的、中立的な表現であると受け止める女性がいるとはおよそ考えられない。」

安田さんが言います。多くのまとめサイトは引用・援用しただけだと主張してきたけど、差別を扇動した主体性を認めたものだと言える。
野間さんが言います。アノニマスポストはインタビューに答えて、左派より保守のまとめサイトの方が格段に儲かる、ヘイトが一番儲かるんだと言っている。完全にアフェリエイトビジネスであって自分の主張とは関係なくビジネスでやってヘイトが一番儲かるという状況が日本にあるようで、ネトウヨが必死こいてやってるんだと最初思っていたのが純粋に金儲けでやってた。こっちの方が怖い。そういう意味でいうと広告はがしは有効な作戦だ。

★ヘイト和尚

北鎌倉の時宗光照寺の副住職がヘイターなんです、と安田さん。
神主ならいるのわかるけど、お寺ですよ、と野間さん。
社会問題に関心持ってるほどウヨっていく。光照寺の例も1998年ころからHPは自作でインターネットに対してもともと得意だった人。仏教はもともと反差別でしょう?あらゆる意味で矛盾してる。ヘイトの浸透力、キャンサー感がすごい。割合早く解決。総本山の遊行寺がお詫び文を出した。本人は辞めますということだったが別アカでやっている?破門になってもおかしくないですよねと野間さんが言います。

★BBCで日本の恥

伊藤詩織さんのレイプ問題をBBCがドキュメンタリーとして放映しました、と安田さん。
性暴力の問題は日本ではうやむやにされる文化的素地があるということが主眼。女性の地位が低いことなど、海外の人もびっくり。6月28日に放映されたもので、背景を良くとらえていて、加害者が首相に近い筋だったからうやむやになったのではということもきちんととらえている、と野間さんが説明します。

まずこれをBBCが作ったことを日本のメディアは恥ずかしいと思うべき。本来なら国内のメディアが真っ先にこうした番組を作るべき。きちんと報ずるべきだった、と安田さん。
もう一つは社会的な空気の問題をきちんとえぐっている。単に「準強姦事件」というのではなくて保守派、右派がどういう対応を取ってきたか、どう見ているのか、扱おうとしているのか、葬り去ろうとしているのか、嘲笑っているのか「恥部」を含めて描いたというところがこの番組の力が入った点と語ります。

(杉田水脈、千葉麗子、はすみとしこらが笑いながら「枕営業云々」と言っているニコニコ生放送の映像を見ながら)衝撃的なシーン、と野間さん。この中に国会議員が二人いる。2月に放送されたがそんなに話題にならなかった。日本のメディアが真っ先に何だというべきだし、そもそも伊藤詩織さんの問題も日本のメディアが全く取り上げなくて不自然。杉田水脈のように被害者に対して二次被害を与えているような発言をしたら、以前だったら議員辞職。そういう自浄作用も働かない社会になってしまっている。

安田さんが言います。
不快なのはこういう下卑た笑い。差別と偏見に基づいた被害者を嘲笑するような笑いです。ニュース女子も不快だった。口元がだらしなく緩んでるのが許しがたい。
杉田水脈は炎上してるのにへらへら。私の後ろには総理がいる、というのがあるのでは。自分たちがどんな下品なことやっても地位がおびやかされることはないと思ってると野間さんが言います。
国民がなめられてるし、こういうのめっちゃ怒ったほうがいい。左翼の逆張りをしてるだけで、すべて反対することがアイデンティティになってる?それで飯を食う人が集まってやっているのでは。「退廃」「デカダン」。

★東京のヘイト対策行政

東京都反ヘイト条例案
1オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現
2多様な性の理解の推進
3本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進

大阪府、川崎市を手本に無難にまとめているという感じ。ヘイトデモだらけだと困るとも思ったか。
新宿区では公園のデモ使用を制限しようとしている。柏木公園、花園西公園、西戸山公園はダメ。新宿中央公園は使える。表向きの理由はヘイトスピーチ、商店街や学校に近い場所で人権侵害の発言が横行する状況を放置できない、としているがまったく実効性はない。デモコースは何の制限もされてないから。ヘイトデモばかりになる可能性もある。ヘイトを口実にデモを減らしたい。本来、公園の使用許可とか要らないでしょう。市民の政治的自由に過剰に干渉しすぎ。2013年からヘイトデモに公園を貸すなという署名が行われていたのにすべて無視。6月になって急にヘイトデモ対策で使えないように、というのは全く意味がないと野間さんが語ります。

★京都のヘイト対策行政

「ヘイトスピーチ解消法を踏まえた京都市の公の施設等の使用手続に関するガイドライン」が作られました。川崎モデルに沿ったもので、7月1日から施行されています。
平成7年の泉佐野市民会館事件の最高裁判決、平成8年の上尾市福祉会館事件の最高裁判決、川崎のヘイトデモ禁止仮処分決定の3つの判例を参考にして組み立てらている。とりあえず、今後日本第一党だとか集会をやろうとしたら、この条例を持って京都の方はぜひよろしく!と野間さんが言います。

★ツイッターがおかしい

昨日もロックされました、と安田さん。
リツイートしたものにロック。反論しているのをロック。ツイッター社は前後の文脈をみて判断すると言っているのにまったく見ていない。AIで判断するのは非常に簡単だけど、わざとやってる、と野間さんが言い切ります。
通報されたのをそのままロック。以前2014、5年くらいまで「RT」以下は引用文で、その前の部分は自分のツイートという約束だった。古いものを掘り出してロックさせるというのが去年くらいから流行ってて全然改善しない。ヘイトスピーチ自体はいくら通報しても全然消えないものもある。わざとやっているんだと思う。
ある裁判があった。ツイッター社への開示請求について、ツイッタージャパンは管理運営に関与していないので、米国ツイッター社に直接請求してくれ、という主張で、判決もこれを認めた。が、これは嘘だと思う。

安田さんが言います。笹本社長は、残念ながら社会の一つの側面。ヘイトは実際にあるのだから社会全体を変えていく云々と言った。ヘイトがまずあることを認めると。容認許容としか受け取れない。

川上量生も似ていると野間さん。ニコニコ動画から「差別禁止規定」をなくしちゃったくらい感情的。ツイッター日本法人はロック、凍結をやってます。
以下その理由を野間さんが説明します。
4月25日の判決が示しているのは「発信者情報開示権限」の有無。
C.R.A.C.とのやりとりで感情的になった担当者(日本語ネイティブ)が、リアルタイムで「永久凍結」を宣言したことがある。凍結の理由がおかしいから謝罪しろと言ったところ、即「永久凍結」と返ってきた。それをブログに書いた翌日に凍結解除。いきあたりばったり。ですから日本人スタッフが何かやってるのは間違いない。かなり新自由主義的感性。IT企業の社員のデフォルト。
外山恒一が東京のツイッター日本法人を訪れて凍結解除を直談判。白人の社員が出てきて、はいはいとすぐ凍結解除。よって、ツイッタージャパンが何も判断できないというのは嘘。さらに2014年くらいに、役員に知り合いがいて電話したら解除。1年くらい凍結されていたものがです!

今の方針自体がおかしい。公式にはアメリカに全部集約していることになっていて、アメリカに日本語できるスタッフがいるのかというとそれはなくて、日本の京橋でやってるんだと思う、もしくはどっかの自宅?

このロックのきっかけは大阪の地震。地震後8分、11分後にはもうデマ、ヘイトツイートが。それを通報していたら通報した方を12時間ロックした。12時間の間に元のヘイトデマは拡散したわけ。こんなことがAIにできますか。左翼キライみたいなポンコツなやつがウザイと思ってめちゃくちゃやってるとしか。

京都市は「デマ情報にご注意を」と注意喚起の配信、NHKはツイッターを名指ししてデマ情報に注意を促し、熊本市長も「デマにご注意」とツイート。その間、社長の笹本氏はパリからつぶやき、デマ報告ツイートをロックし続けたわけ。めちゃくちゃすぎません?と野間さんがあきれます。
何も権限ないっていうんだったら日本法人は責任持って何かをすべき。日本の地震の時にSNSがこんな動きをしたんだから本社にかけあって何かをすべき。
ツイッターが一番ダメ。地震でヘイト拡散は防災活動の邪魔、次々ロックは反社会的行動。これをツイッタージャパンの責任じゃありませんと言ってる時点でおかしい。悪かった、なんとか対策を考えますというのが普通では?この後ますます変に。ガバナンスが崩壊。何をすべきかわかってないというやつらが、IT業界を仕切っていて、ヘイトもなんでも放置。問題が起きた時にどうすればいいかという経験も知識もないし、そもそも儲からないことに興味がない。何かの意図を感じざるを得ない。よりヘイトスピーチでないものをロックする傾向がある。どっかで統計とれると思います(笑)。余計なことをしてそこに悪意がある、と感じる。そうとしか説明がつかないような動きをしている。まさかそんなことはないだろうと思っていたのが、最近は違うなと。

新規で登録するとおすすめに百田とか高須とかばっかり。わざと選んでる可能性も高い。全部右派。DAPPIとかも!政権に忖度するような考えを持った人が。アルゴリズムだってそうプログラムすればいいだけで自動ですって言えばウソじゃない。政治的中立性は失われているのでは。NHKの、特に政治部は政治的中立性がまったく失われていて、どっかで誰かが刑事責任を問われる事態になるのでは? 背任のレベルのことが起きています、腐敗が起きています。

ツイッターは、公平に運営してると思えるものが何一つない。プログラマーそんなにヘボくないと思う。ちゃんとやればできることをやってないか、逆のことをプログラムに仕込んでるってカンジがします。
新聞なりテレビ、ネットなりで、政府から二重三重に迂回した形でプロパガンダをやることは韓国でも最近あったし、ロシアでも当然あるし世界中で普通にあること。日本だけないってことの方が不自然。しかもこの状況で絶対あるでしょう。その証拠を探して糾弾するということが大事かと。

ツイッター辞める人もいるけど辞めないほうがいい。やんや言ってもっと殺伐とさせた方がいい。抗議のために辞めたらツイッター社は大歓迎ですよ、うるさいやつがいなくなって。ツイッターをストレス発散に使えばいい。ヘイターをいじめたり運営に文句言ったり。それくらいでないと改善しないと思います。
(まとめ・文責:のりこえねっと事務局)

7.編集後記

その日のMXTVのニュースでは今回の謝罪をわずかな時間、淡々と事実だけを報じました。アナウンサーはまるで他人事のように。これでおしまいではなく、きちんとした検証を電波を通じて明らかにしてほしいと思います。「謝罪は受けましたが和解はしていない。本丸はDHCテレビです」。のりこえねっと共同代表の一人、当日記者会見には参加できなかった北原みのりさんも、ここで紹介はかないませんがFB上でMXTVとDHCのひどい差別・ヘイトへの批判と、辛淑玉さんへのエールを送る言葉を語っておられます。(み)
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のりこえねっと通信0188号2018年7月24日発行

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